エンカレ授業の紹介「コンサルタントに学ぶ、大人になる前に知っておきたい"しごと"の話」

今回の記事では「子どもたちに職業観を身につけてもらう」エンカレ授業の様子をお伝えします。
題して、「コンサルタントに学ぶ、大人になる前に知っておきたい"しごと"の話」です!

特別講師に合同会社政策支援代表の細川甚孝先生をお招きしました。
特別講師にエンカレ「細川ゼミ」顧問の細川甚孝先生をお招きしました。

 エンカレ特別コンサル 細川 甚孝(しげのり)先生
合同会社政策支援 代表社員
上智大学大学院文学研究科社会学専攻博士後期課程満期退学
早稲田大学大隈記念大学院公共経営研究科修了
細川先生の詳しいプロフィールはこちら

細川 甚孝(ほそかわ しげのり)

エンカレ授業の紹介「コンサルタントに学ぶ、大人になる前に知っておきたい"しごと"の話」

今回のエンカレは、生徒6名で集まりゼミ形式でおこないました。

講義の目的

今回のエンカレの目的は、子どもたちに、「将来のことをなぜ早めに考えないといけないか」、その重要さについて伝えることでした。

『将来』

そう聞くと、多くの子どもたちがイメージすることは、「高校進学⇒大学進学⇒就職⇒終身雇用⇒定年退職⇒老後の生活」という一本道のルートです。

そして、彼らのほとんどが、そのような大人になることを「普通」だと思っているケースがよく見られます。これはビーンズの生徒たちも同様でした。

しかし、実際の統計データを見てみると、そんな「普通」は存在しないことが分かります。

高校進学をした後、「一回の就職で3年以上継続して働く人」というのは、全体の4割であり、むしろ少数派なのです。
これは、高校卒業後(大卒も含めて)、約6割の若者が不安定な就労状態(中退・ニート・3年以内の離職など)になってしまうことを意味します。

(引用:http://www.asubashi.jp/about/images/zu-situation01.jpg)

すなわち、「今の社会の現実」とは、「2人に1人以上の人たちが3年以上継続した労働をできていない」、ということなのです。
言い換えると、「2人に1人は転職をするようなことが普通」ということです。

これは子どもたちにとって、ヒヤリとする話だったらしく、すっかり細川先生の話に釘づけになっていました。

それでは、いったい、どうすれば将来、大人になって"しごと"に困らないようになるのでしょうか・・・?

子どもたちはいくらかの緊張感を抱えながら、細川先生と一緒に、"しごと"について考えていきました。

細川先生と一緒に考える"しごと"について

みんなのなりたい"しごと"ってなに?

最初、子どもたちには「将来、どんな仕事をしてみたいか」という議題で、自由に話し合ってもらいました。

いくつか職業を思い浮かべてもらった後、「どうして、その職業になりたいのか」と聞くと、彼らは「かっこいいから」、「安定してそうだから」など、世間一般的なイメージに基づく理由を答えてくれました。

しかし、細川先生はその考え方に警鐘を鳴らします。なぜなら、自主性を持たず、一般的なイメージだけを理由にして就職先を決めてしまうと、途中で辞めてしまう可能性が高くなってしまうためです。

人が"しごと"を辞める理由

細川先生は、人が"しごと"を辞める理由は、大きく分けて4つあると説明してくれました。

▼人が"しごと"を辞める4つの理由
・理想が高すぎる
・我慢ができない
・そもそも人付き合いが苦手
・仕事に目的(ビジョン)がない

中でも最も辞める理由になりがちなのが、「仕事に目的(ビジョン)がない」ということです。

"しごと"は、当たり前ですが、そのほとんどが大変なものです。生活のため・・・という動機一つだけでは、ストレスばかりに感じてしまうことは少なくありません。そのため、少しでも自分自身が業務内容に対して「理想・理念」を感じて主体性を持たないと、日々の業務で充実感を得られず、長く続けることが難しくなってしまうケースが多いのです。

では、どうすれば、"しごと"を長く続けられるのかというと、

・自分のなりたい"しごと"
・求められる"しごと"
・残る"しごと"

という3つの観点を持って、バランスよく考えて探すことが大事だと、細川先生は教えます。

みんなに求められる"しごと"

今の社会では、どんな職種が求められているのか・・・

自分がなりたい"しごと"のことはいったん忘れてもらって、今度は、子どもたちに、「みんなに求められる"しごと"」について、考えてもらいました。

最初は、「みんなに求められる」ということで、なかなか思い浮かばない生徒もいましたが、細川さんが「じゃあ、自分がお金を出しても受けたいサービスはどんなものがある?」とフォローすると、次々に「求められる"しごと"」のアイデアが出てきました。

話し合いの後は、細川さんが「今の社会で実際に求められている職種」について、データを使って説明してくれました。

たとえばハローワークのデータ(※1)では、「保安の職業」、「建築・土木・測量技術者」、「生活衛生」、「各種サービス業」などの求人倍率が高く、転職市場のデータ(※2)を見てみると、「IT」、「メディカル」、「サービス」、「メディア」、「メーカー」と並びました。

これらの結果は、子どもたちにとって、意外なものでした。なぜなら最初に子どもたちが「なりたい」と考えていたほとんどの職種には、すでに人材が足りていて、逆に、自分たちが考えていなかった分野の職種のほうが、数多く求められている仕事だったからです。

これから残る"しごと"

これから先の未来を想像した時、どんな職種が残っていくのか・・・

今度は子どもたちに、「これから残る"しごと"」について、考えてもらいました。

2025年以降、社会の動きとしては、下記のようなことが想定されます。

1.超高齢化社会で人材不足が顕著に
⇒15~65歳の労働人口は減り、親の介護などを理由に離職する人も増える見込み。

2.機械による代替の進行
⇒今まで人間がやっていた仕事の機械化・自動化の進行。
業務において人間に求められる力は「判断・思考・スキル」に重点が置かれる。

3.医療・福祉現場では労働環境が改善か
⇒これから人手不足が深刻化するのは医療・福祉業界。
人工知能・ロボットによる代替も難しく、人材が求められる。

要点としては、「言われたことをただやるだけ」という働き方だけでは、未来の社会の"しごと"には取り残されてしまうということです。さまざまな知識・情報・スキルを身につけて、現状の問題に取り組むことができて、自分で判断して解決していくような働き方が、未来の社会で残っていく"しごと"のやりかたなのです。

とくに人工知能が発達し、人間の仕事が機械化されていく話については、生徒たちも大変興味を持ち、「どのように仕事が人工知能に奪われてしまうのか」、「人工知能の発達によって、どんな社会になっていくのか」などの話で、活発に議論がかわされました。

自分にとっての"しごと"の見つけ方

自分がやりたくて、これからの社会にも役立っていきそうな"しごと"。

それは、先ほどまで子どもたちが考えてきた、3つの"しごと"を組み合わせることで導くことができます。

・自分のなりたい"しごと"
・求められる"しごと"
・残る"しごと"

上記3つの中で、共通する職種。それが、今の自分にとって、もっとも向き合うべき重要度の高い"しごと"ということです。

講師のフォローのもと、子どもたちは、自分にとって重要度の高い"しごと"について、考えていきます。直感だけで選ぶのではなく、社会的なニーズや、これからの社会についても真剣に考えながら、生徒一人一人にとって重要度の高い"しごと"を導き出していきました。

"しごと"を体験してみよう!

難しい話や、真面目に考える時間が続きましたので、最後にちょっとリフレッシュ的なワークを子どもたちにやってもらいました。

それが「マシュマロタワーチャレンジ」です。

マシュマロタワーチャレンジ

マシュマロタワーチャレンジは、2~4人一組のチームバトルです。制限時間18分のうちに、スパゲティ(乾麺)で自立可能なタワーを立て、先端のマシュマロの高さが最も高いタワーを作ったチームが優勝となります。

席を立ち上がり、みんなで取り組むゲーム形式のグループワークに、生徒たちは楽しそうに取り組んでくれました。もちろん真剣勝負ですので、みんなヤル気にみなぎっています。

そして、18分はあっという間に過ぎてしまい・・・ゲームの結果は、女の子チームの勝利でした。(男の子チーム、残念!)

マシュマロタワーチャレンジから学ぶ"しごと"

じつは、マシュマロタワーチャレンジも、"しごと"にちなんだワークでした。

制限時間のある中で、より多くの試行錯誤をして、皆と協力しながら失敗⇒チャレンジを続けて、うまく成果をあげたチームが勝つのが、マシュマロタワーチャレンジ。今回の場合は、女の子チームのほうが男の子チームよりもたくさん試行をして、うまく成果をあげたようです。

でも、じつはこれって、"しごと"も同じことなんです。

なぜなら、"しごと"もまた、みんなと同じに過ごす時間の中、より多くの試行錯誤をして、皆と協力しながら「失敗⇒チャレンジ」を続けていって、成果をあげることが求められるものだからです。

この時に共通して大事なことは、「たとえうまくいかなくても諦めず、ずっと試行錯誤して成果を出せるようにトライし続ける」ということです。

"しごと"は絶えず、トライ&エラーの精神

細川先生は子どもたちに伝えました。

「これから、社会は大幅に変わります。社会は常に動的で、一種の「混乱した状態」になることを知っておいてください。そのため、「完璧な成功像」、「安定が確約されているもの」などは存在しません。

だから、君たちが日常の中で悩むのも当たり前のことです。大人だって、仕事以外でも生活のありとあらゆる局面で、たくさん悩んで、日々、試行錯誤を続けているからです。

『何度も失敗すること』、これは成功する上で欠かせないことなのです。失敗せずに成功することはできません。

だからこそ、良い人生・良い仕事に近づいていきたいという自主性を持ちながら、絶えず試行錯誤を続けてチャレンジしていく心を持つことが大切なのです。」

まとめ

なぜ人は「将来のことを考えないといけないか」

それは、これからの社会を「なんだかんだで毎日楽しく生きていく」ためです。

誤った「普通」に押しつぶされて、自分の可能性を捨て去ってしまうことは、本当にもったいないことです。

社会で活躍できる人材とは、色んな紆余曲折をしてさまざまな失敗をしながら、それでも試行錯誤を続けていって、チャレンジの末に成果を出せる人たちです。

もし今の自分の状況のことで悩んでいる人は「悩んでいる状態が悪い」と責め続けるのではなく、まずは「悩んでいることは悪いことではない」と認識してほしいと思います。

また、お子さまのことで悩んでいる保護者様は、時にはお子さまへ「自分の失敗談」や「失敗⇒チャレンジ・試行錯誤した経験」を話したりしてみて、「人生において、失敗することは当たり前であること」、「失敗しても試行錯誤を続けていくことが何よりも大切であること」を伝えていただきたいと思います。

失敗を受け入れ、失敗にめげず、チャレンジを続けていくスタンスを身につけること。

それは勉強、しごと、そして人生において大事なことだと、ビーンズでは考えています。

細川先生が主催/監修するエンカレ「細川ゼミ」の様子はこちら。

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