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学び治しの授業

土曜エンカレの授業紹介「今日も明日も明後日も。そして10年後になってもゲームをするために必要なおカネの話」

  • 土曜エンカレ

こんにちは! 学習支援塾ビーンズです。

今回の土曜エンカレでは、子どもたちにとって、少し冷や汗が出るような授業を実施しました。題して、「今日も明日も明後日も。そして10年後になってもゲームをするために必要なおカネの話」です。

特別講師として、前回に引き続き、ファイナンシャルプランナーとして活躍されている植田一樹先生をお招きし、当塾、学習支援塾ビーンズの高田馬場教室までお越し頂きました。今回は、塾長の塚﨑と植田先生とで授業を進行していきます。

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プロのファイナンシャルプランナーに学ぶ「今日も明日も明後日も。そして10年後になってもゲームをするために必要なおカネの話」

講義の目的

本講義の目的を一言でまとめると、「一足先に、子どもたちに社会の厳しさについて考えてもらうこと」です。

家があって、黙っていてもゴハンがでてきて、毎日好きなようにゲームができる。生徒達にとって当たり前の生活です。でも、「そんな生活って、あと何年くらい続けられるの? ゲームばかりしていて、将来は本当に大丈夫なの?」という内容を生徒たちに改めて問いかけるところから、授業はスタートしていきました。

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「社会の厳しさを知る」。そんな、とても現実味を帯びた授業のタイトルに、生徒たちも普段の授業より少し神妙な雰囲気です。

子どもたちの大好きなゲーム。でも、それっていつまで続けられるの?

ワーク1:大人になった時の生活費をシミュレーションしてみる

授業では、まず最初にワークシートを配り、生徒たちに「自分が大人になってもゲームをしていられるために必要となる生活費の予想」をしてもらいました。

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大人になってもゲームを続けるためには、いったい何が必要なのか。なかなかイメージが掴めずにいる生徒たちへ、植田先生は「まず親から自立する必要がある」ということ、自立するということは「家賃・光熱費・通信費・交際費・日用品」など、生活(をしてゲームも)するために、さまざまな支出が必要になっていくことを伝えていきます。

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「家があるだけじゃ、ゲームはできないな・・・」
「電気とネットと、シャワーも使いたいからガスも必要なのか!」

感覚を掴んでくると、生徒たちはそれぞれ自立後の生活イメージをたてて、具体的な金額を予想しながら、生活費をシミュレーションしていきました。

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やがて生徒たちは、生活費について、「自分がたてた予想」と「社会の平均的な数字」の違いを知ると、厳しい顔つきになっていきました。今現在、自宅でぬくぬくとゲームをしていられるだけの生活水準を維持するためには、じつはかなりの努力をしないといけないことが分かってきたからです。同時に今の自分が、いかに親に依存している状態なのかも、生徒たちはだんだんと自覚していきます。

ワーク2:自分が50歳になるまで年表をシミュレーションしてみる

自立後の生活費をシュミレーションした後、生徒たちは自分の未来年表を書き、今度は自身の人生をシミュレーションしていくワークをスタートさせます。この時、年表には生徒自身の年齢だけではなく、保護者の年齢も一緒に書き加えて年表を完成させてもらいました。親はいつまで働けて、いつまで自分のことを養ってくれるのか。自分はいつから働き始めて、いつから自立できるようになるのか?就職・結婚・出産・仕事・親の介護・社会の変化。考えること・考えなくてはいけないことは、次から次へ、たくさん出てきます。

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生徒たちは、自分が完成させた未来年表を眺めながら、これから人生においてやらなくてはいけないことについて、それぞれ思いをめぐらせているようでした。「なんとなく」で思っていた漠然とした未来を、年月の経過につれて確実にやってくる具体的な将来として認識することで、生徒たちは一種の危機感を学び始めたのです。

さらに年表を見ながら考えていくと、生徒たちは自然と一つの真実に気がつくことになります。

それは「人生にはタイムリミットがある」ということです。

人生にはどうしてもタイムリミットがある

人生にはタイムリミットがあります。これは、だれがどのような主張をしたところで、決して変えることのできない事実です。

たとえば、1年間のうちに亡くなる日本人の人数は約120万人です。120万という人数は、新宿区34万人・中野区32万人・豊島区30万人・文京区21万人を合計した人口とほぼ同じです。亡くなる原因としては、ガンや心疾患、肺炎など、さまざまな病気によるものだということも生徒たちに伝えられます。

doyo2-7※厚生労働省平成 26年度 人口動態統計 死因順位から作成

また、タイムリミット以外にも、現実には不慮の事故というものが発生することがあります。障害年金の受給者は、この20年で倍増しており、その数は約230万人にもなります。これは全人口の2%で、分かりやすくいえば50人に1人の計算で、障害を負う可能性があるということです。さらに障害年金の受給者のうち、7割の方は働くことが難しい状態にあるようです。

自分のことを養ってくれる親は、いつまでも働けるわけではなく、また、ずっと傍にいてくれるわけでもありません。生徒たちは全員この事実を認識し、遅かれ早かれ自立に向けて準備を始めていく必要があります。

将来に目をふさぎ、自立の準備をいつまでもしないでいると、のちのち困るのは自分と、自分の家族なのです。

ワークの振り返り:「いつか訪れる時」に備えて、若者は準備をしておかないといけない

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植田先生が生徒達に語りかけます。

「将来、充実した人生を楽しむためには、早いうちから社会の情報を集め、早いうちから自分の人生について考えていくことが必要です。親も国も、君たちのことをずっとは守ってくれない。自分で生きていくためのノウハウやスキルを、後10~15年で君たちは身につけないといけません。」

生徒たちにとって、とても厳しい言葉です。しかし、現実には、日本社会全体が厳しい状態に置かれていることも、また事実です。一時期の就職氷河期に比べ、就職はしやすくなっているものの、働く環境は徐々に悪化していると言わざるをえません。また生活面でも消費税は増え、税金は増え、年金の受給額は下がり、さらに2025年には社会保障費の増大も確実視されています。

「子どもにお金の話は早い。大人になってから学べばいい」

そんな悠長な教育をしていられるほど、子供たちが生きる社会を楽観視していて良いのでしょうか。少なくとも、これから社会に出ていく若者は、今まで以上に「自分で生きていく」意識をしっかり持っておかないと、「今まで普通にできると考えられていた程度の暮らし」にも手が届かなくなってしまう可能性が高いのです。

「学校の勉強なんて、つまらない」
「学校の勉強なんて、やりたくない」

そんな風に口にしていた生徒たちも、それぞれに思うところがあったようです。

「がんばらないとやべーな・・・」
「いつかは自立して生活しないといけないんだな・・・」

講義を終えた後には、生徒同士お互いの年表を見比べたり、話し合ったりして、これからの自分たちの将来について、少しずつ自主的に考え出すようになってきました。

本講義を実施した背景

今回の講義は、傍目には少し怖い内容の授業のように見えるかと思います。しかし、そもそも、本講義を実施した背景には、こんな保護者様の多くの声がありました。

「子どもがゲームに没頭し過ぎていて、心配なんです・・・」

不登校・勉強嫌いの生徒へ授業している学習支援塾ビーンズですが、よくご相談頂くのが、この「ゲーム問題」です。正直なところ、今までの生徒たちのことを考えても、不登校で家にひきこもっている生徒の多くが「ゲームに漫然と没頭している」ことは多かったです。

もちろんゲームそのものが絶対に悪いとはいいません。趣味として、適度な息抜き・リラックスの時間になっていれば、それはとても良いことです。しかし、メリハリをまったくつけず、なんとなくゲームに時間を浪費し続けるのは、生徒たちの貴重な人生のムダ使いでしかありません。「本当はやらなくてはいけないこと」があるのに、「そのことから逃げるようにゲームに依存する」。これではとても健全な趣味とは言えませんよね。また、不登校の生徒の特徴として、だんだんと元気になって状況が改善し、復学のきっかけが見えてきたとしても、何かをきっかけにゲームに没頭しすぎて、ふたたび生活リズムを乱してしまうケースも多く見受けられます。

そして、「ゲーム問題」の最も難しいところは、改善がカンタンにはできないことです。いくら親が「勉強しなさい!」とか、「進学しないと困ることになるよ!」と伝えたところで、子どもはなかなか行動を改善させず、そのままダラダラと悪い状態を続けてしまう傾向にあります。子どもからすれば「ゲームをしている時間は楽しいもの」ですので、わざわざ「勉強のようなつまらない時間」を過ごすよりは、「できる限り楽しい時間に没頭していたい」というところが本音の部分でしょう。

しかも結局のところ、親がどれだけ注意しようと、子どもは小言をガマンしていれば、基本的にはゲームもできるし、ゴハンも出てくるのです。かといって、親が子どもを見放すこともできません。つまり、親が子どもを言い聞かせゲームをやめさせることは至難のわざなのです。

学習支援塾ビーンズでは、こういった問題を放置せず、また同時に生徒たちの自主性を育てるため、「今の楽しい時間には、じつは制限がある」ということや、「ゲームよりも先に優先してやらなくてはいけないことがある」といったことを、今回の講義のように生徒たちが自分で考えて、納得してもらうような機会を設けるようにしています。なぜなら、そのほうが将来的に考えた時、生徒たち自身のためになるからです。

塚﨑より保護者様へのメッセージ

ゲームに没頭して不登校になっているお子さまの状況を改善しようとする時、保護者様がお子様に「普通に学校に行って!」、「普通に進学しないとまずいよ!」と繰り返して言葉にするだけでは効果は薄いです。

「どうしてまずいのか」「どのようにまずくなるのか」といった理由や背景を、大人が頭ごなしではなく丁寧に子供たちに伝え、子供たち自身にも考えてもらい、さらに親子でも意見を交わしたりすることで、ようやく子供たちは納得して、意識を変えていくようになります。もし、お子様がゲームばかりに熱中して、お悩みの保護者様は、ご参考にしていただければと思います。

まとめ

今回の授業では、生徒たちに自立後の生活費について考えてもらい、また生徒自身が自分の人生年表をつくっていくことで、生徒達にいつか自分が親元から自立することと、自立後の生活について想像を巡らせてもらいました。お金の口座は今回で一区切りですが、次回の土曜エンカレでは、さらに生徒たちの自主性を育てるプログラムを準備しています。

また、学習支援塾ビーンズの土曜エンカレでは、他にもさまざまなプログラムがあり、子供たちが社会に出て、生きていくために必要な知識やノウハウを指導しています。これらは通常の受験勉強・科目授業だけでは決して身につかないものです。本ブログでも、引き続きご案内していきますので、ご期待頂ければと思います!

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