高校生 生徒主催のゲームプログラミング教室/大学受験と受験合格パーティー
本記事では、学習支援塾ビーンズの生徒が主催した「ビーンズエンカレ特別版 プログラミング教室」をご紹介します!
もくじ
高校生 生徒主催のゲームプログラミング教室
そもそもエンカレとは?
そもそもエンカレってなに……?そんな声が聞こえてきますね…… お答えしましょう!
エンカレとは……
・同世代とのつながりをつくる
・みんなとやる楽しさをテコにして、社会についてワイワイ学ぶ
・科目授業では身につけられないコミュニケーション力を身につける
目的とした特別授業のことです。
中学生や高校生が、両親やビーンズの講師以外の大人と触れ合う機会を通して、楽しみながら社会について深く学ベるような内容が特徴です。
……というと固いんですけど、あえて大雑把に言うと「楽しい!」をベースに社会について興味をもってもらったり、ガクチカを積み上げて、推薦入試突破しようぜ~イェーイ!って感じです。
(ごめんなさい。ふざけすぎました。) 基本的には、ビーンズのメンバー(講師)が主催し、まめファミリーが手伝って開催することがほとんどなのですが、今回はビーンズの高校生の生徒が「企画したい!」と立ち上がりました。
プログラミング教室を行った背景と準備
加藤さん
今回のプログラミング教室が行われた背景は2つあります!
1つ目は、昨年夏大盛り上がりを見せた日本IBMの有志の方とのエンカレ
から、日本IBMの加藤さんがずっとプロボノとしてビーンズを応援し続けていてくれたことです。
「IT関連に興味のある生徒さんがいればいつでも協力します!」とメッセージをくれていました。 そして2つ目、これが最も重要なのですが…… 高校3年生のY軸(仮名)くんが
「プログラミング教室を通して、子どもから大人までプログラミングって楽しい! ということを伝えることが僕の夢なんです! 」
と打ち明けてくれ、「高校生の間に、ビーンズにいる生徒さんにもプログラミングを教えてみたい!」と提案してくれたことです。
プログラミング教室開催に込めた想い
Y軸くんの夢は「エンジニアとして活動しつつ、子どもから大人まで多くの人にプログラミングって楽しい!面白い!ということを伝える」ことです。
Y軸くんは中学生の頃からプログラミングを始め、技術を磨いてきました。 高校でもプログラミングをやりたいと思い、当時学校にプログラミング部がなかったため、立ち上げようとしました。
ただ、プログラミングの「難しそう」というイメージから部員が集まらず、とても悔しい思いをしました。
そんな中でも1人で技術を磨き、ゲームの制作、「日本情報オリンピック」への参加、「情報処理技術者試験」の取得と、努力を重ねてきました。
ビーンズでは講師とマンツーマンで進路指導・自己分析を行います。
自己分析では、自分がどんな人生を送ってきて、どんな未来を歩みたいのかを一緒に考えます。
Y軸くんも講師とともに、自分の人生で得た経験を整理し、言語化していきました。
彼は、元々「エンジニアとしてコンピュータの処理時間を短くするアルゴリズムを開発したい!」という強い想いをもっていました。
一方、自己分析を続ける中で、自分がやりたいことの「もう一つ」の軸として……
プログラミングって難しそう…と思っている人が多い世の中を変えること
子どもから大人まで、全ての人にプログラミングの魅力と楽しさを伝えること
にチャレンジしたいということに気づいたそうです。
そして、「気づいたなら、高校生の内に、やってみよう!」ということで、今回の企画を自分から提案してくれました。
受験の準備もありますし、そうでなくても忙しいタイミングでしたが、「すぐやろう!」と決断し、すぐ企画のラフ案をもってきてくれました。
準備段階での葛藤と工夫
とはいえ、初めてのプログラミング教室という挑戦! 準備段階からたくさんの不安や課題がありました。
今回は、ビーンズ講師のゆうた先生と週に1回のMTGを繰り返して、3か月間準備をしました。
その準備の工夫は…!
【スライド】
せっかくの機会だからこそ、ありきたりなスライドじゃつまらない、けど分かりやすさも重視したい…。
また、プログラミングという内容自体が難しいため、文字をそのまま載せると、英語表記だらけのすごく複雑なスライドになりかねない…。
Y軸くんはプレゼンテーション作成検定1級取得するなど元々スライド作りには知見があるのですが、 さらに「スライドのコツ」をネットでたくさん調べて、「極限までシンプルに!」をコンセプトにスライドを作成しました。
【コンテンツ】
「プログラミングを楽しいもの、面白いもの」と、参加者に思ってもらいたい気持ちがある一方、
ゲーム感覚で簡単に終わるものではなく、本格的なプログラミングの一端に触れて欲しいという葛藤がありました。
どうやったら、その両取りができるか悩む中で、ビーンズ生の多くはゲームが好きという共通点を活かし、「ゲームをプログラミングで制作する」というコンテンツにすることにしました。
【参加者への配慮】
プログラミングというものを「知る」だけだったら、文部科学省が提供してる教材も色々あります。
参加者も中学生~高校生、通っている学校もバラバラのため、(もしかすると)学校の授業で、文科省の教材を使用している可能性もありました。
そのため、本格的にコードを打ち込む形を取りながらも、難易度を下げたオリジナル教材を準備しました。
これらの準備も全て、 参加者に「楽しさ」と「達成感」を味わいながらプログラミングを知ってほしいというY軸くんの強いこだわりがあってこそ!
毎週毎週ゆうた先生と、綿密な調整が行われました。
伴走をしたゆうた先生は、Y軸くんが今回のエンカレを計画するうえで特にこだわりたい部分・譲れない部分に配慮し、Y軸くんのアイディアをそのまま実装できるようにするように気を付けたそうです。
「プログラミング教室エンカレ」当日の様子
そして迎えた「プログラミング教室エンカレ」当日…! 初めての人前でのプレゼン。 初めてのプログラミングを教えるということ。
しかも、参加者は全員、プログラミングについては何も知りません。
開始前は緊張の面持ちだったのですが 始まった瞬間...!はじける笑顔で教室、オンラインどちらの参加者も気にかけながら講義が始まりました!!
「ヌメロン」とは
そんな今回の教室のテーマは「ヌメロン」。 メロンなのか、そしてヌメってるのか……。いったいなんだろうと思うかと思いますが、「対戦型の推理ゲーム」なんです。
「Numer0n(ヌメロン)」とは、数字をめぐる「戦略型推理ゲーム」です!
対戦する2人のプレイヤーがそれぞれ3ケタの数字を決め、その数字の組み合わせを推理して当てる知的バトル!
先攻のプレイヤーは相手の番号を推理して伝えます。
相手は伝えられた番号と自分の番号を見比べ、どの程度合っているかを発表します。
数字と桁が合っていた場合は「EAT」(イート)。
数字は合っているが桁は合っていない場合は「BITE」(バイト)となります。
例として相手の番号が「765」
コールされた番号が「746」であった場合、3桁のうち「7」は桁の位置が合致しているためEAT、「6」は数字自体は合っているが桁の位置が違うためBITE。
EATが1つ・BITEが1つなので、「1EAT-1BITE」となります。
うーん、ゲームルールだけでもややこしい!!!!
とはいえ、この「ヌメロン」を最終的にプログラミングしていくのですから、そうも言っていられません。
習うよりも慣れよで、まずはみんなでヌメロンで遊びます!
ビーンズの生徒はゲームが好きな子が多いので、ヌメロンの難しいルールもすぐに覚えて戦略を立てます。 まさに一進一退の攻防戦でした!
「ヌメロン」をプログラミングでつくる
ゲームを楽しんで終わり!ではなくここからが本題、いよいよプログラミングの時間です! ホワイトボードではなくPCを使ってヌメロンができるシステムをプログラミングするという難題に取り組みます。
Y軸くんは、初めてみるコードに戸惑う参加者1人1人に優しく教えます。
プログラミングは1字でも間違えるとエラーが出てしまう、集中力と繊細さが求められる作業……。
エラーがでたら「どこが間違っているのか」を確認してきます。 何行かコードを入力する度に途中確認→エラーを発見→エラーを修正→またコードを書く これを繰り返す地道な作業です。 参加者のみんなも難しそうに取り組んでいます。
しかし……! エラーが修正され、プログラムが動くたびに「やったー!」と、参加者は小さな達成感を感じます。
そして…参加者全員がPC版ヌメロンを完成させました……!!! 完成時には、満面の笑顔、達成感にあふれていました!
参加者の感想/主催者 Y軸くん「今後の夢」
Y軸くん、ゆうた先生と2日目の運営協力メンバーたち
今回の会には、参加者の中学生・高校生・大学生インターンだけではなく、前述した日本IBMの加藤さんと、外資戦略コンサルタントで活躍する濱崎さんも、 プロボノとして会の準備段階からアドバイスを下さり、会当日も遊びに来てくださいました。
お二人から、今回の会の感想をいただきましたので紹介します!
参加者の感想
<参加者のみんなは事前のアンケートでプログラミングのイメージを聞くと…… 満場一致で「難しそう!」「プログラム言語を覚えるのが大変そう」と答えていました。 しかし! この会が終わった後には、
・とても楽しかったです!
・実際にヌメロンで一度遊んでから、プログラミングしたので、今なにをやっているのかが分かりやすかったです!
・プログラミングって、難しいイメージしかなかったけど、そのイメージが変わりました!!
・プログラミングでゲームができた時の達成感はものすごかった!
・エンカレの準備も司会も完壁でほんとうにすごいなーと思いました!
・わからない時は、親身に真剣にアドバイスしてくれたおかげで、クリアすることができました!
・難しいところをクリアした時の達成感を世界中の人に伝えたいです!
と感想をもらえました!
まめファミリー 加藤さん からの言葉
□プレゼンについて 照れるような笑顔から、Y軸くんの緊張が伝わってきました。 □進行全体について (モニタ越しなので会場全体を見ることができませんでしたが) □プログラミング講座について プログラミング未経験者にとって変数や関数の概念は難しいので、講座内容からスキップしたのは良い判断だと思いました。 □良かった点 アイスブレイクや自己紹介が非常に丁寧でいいですね! 自然体で軽い笑いも挟んでいたところが、非常に聞きやすかったです! □改善できそうな点 今後のY軸くんのためにあえて言わせてもらうと、テンションをもう1段階あげられると良いと思いました! 社会で活躍するお二人からいただいたコメントを糧に、 次の教室も乞うご期待ですね! 今回の企画を終えてY軸くんはこう語ります。 プログラミングはすごく難解なイメージを持たれてしまっています。 でも実際にプログラミングを経験した僕は、「プログラミングは本当にいい趣味」だと感じています。 PCとネット環境さえあればお金をかけなくてもプログラミングができます。 教材は、インターネットで検索すれば、色んな方が作ったものをいくらでも探せます。 頭が悪いから…とか、数学が苦手だから…、で諦めるのではなく、まず一度チャレンジして欲しいです! そんなY軸くんは将来、大きなホールで約1000人ぐらい集めてエンターテイメント型プログラミング教室を開きたいという夢があります。 最初に何かすごい色や動きを加えた映像やプログラムを参加者に見てもらい、実際にそれを参加者に作ってもらう。 プログラミングの楽しさを伝えたいというY軸くんの思いが伝わってきますね! 合格の乾杯といえばノンアルシャンパン 後日談ですが……この後、Y軸くんは推薦入試対策をおこない、第一志望のITに強い理系の公立大学に見事合格しました! ……合格後、Y軸くんの担当講師が集まり、受験合格パーティーをおこないました! 今回は久しぶりに食事会つき「受験合格パーティー」を開催できました。 ビーンズでは「志望校の合格」=ビーンズからの卒業とは考えていません。 あくまで合格は通過点に過ぎず、新生活のサポートからが、むしろ本番であるとすら考えています。 Y軸くんも合格まで本当に色んなドラマがありました。 Y軸くんの志望学部の特徴として推薦入試対策(自己分析・ES対策・面接対策)と同時に科目勉強も対策する必要がありました。 思うように結果が出ず、悔し涙を流した日もありました。 例えば…第一志望の受験が終わった後のことです。 すぐに帰りの電車に乗る前に駅からビーンズに連絡してくれました。 もちろん、当時は合否結果は知る由もありません。 むしろ「もしかしたら第一志望にはいけないかもしれない」という不安の方が強く、その不安に押しつぶされそうになりながらも連絡してきてくれました。そして講師と"今からの時間の使い方・学ぶこと・万一不合格だった場合の次に受験校選び"など前向きに話し合いました。 それから合格発表の日まで「第一志望は落ちた可能性が高い。でも絶対にあきらめない」と、決めたことを毎日実施していきました。 …そのくらいファイティングポーズを崩さなかった末の合格だったのです。
プレゼンにおいて、緊張することは必ずしも悪いことではないので気にしなくて大丈夫です。
相手のリアクションや場の流れを想像しながら繰り返し練習したことがわかる良いプレゼンだったと思います。
参加者の相づちやリアクションが大変素敵で和やかな雰囲気で進んでいたと思います。
Y軸くんもリラックスしてプレゼンに臨めたのではと感じました。
事前に参加者相当のレベルの人に実際にリハーサルしてスムーズに進行することを確認するとよりよい会になるなと感じました。まめファミリー 戦略顧問 濱崎さん からの言葉
扱うテーマが難しいからこそ、ハードルを極限まで下げて参加者のエンゲージメントを高めることが重要なのでここは良かった点だと思います!
また、Y軸くんの「これはちょっと難しいかな?」という発言から、聞き手への配慮を感じました。
初めて人前で話す時は、自分のことで頭がいっぱいになるし、肩の力を抜いて聞き手のことを考えられるまでに数回はかかると思うのですが(少なくとも私はそうです)
プログラミングという難しいテーマを初めて学ぶ聞き手の気持ちに寄り添う余裕とセンスが伝わってきました!
“プログラミングの楽しさ“を伝えるためには、講師自身が一番楽しんでいて、完成した時に感動を共有できるような状態が理想かと思います!主催者 Y軸くん「今後の夢」
確かに、プログラミングコンテストで入賞する人は、だいたい高校生クイズで一度は名前を聞いたことあるような高校出身の人ばかり。
だから、「そこまで自分は頭がよくない。だから自分には出来ない」と思っている人が多いと思います。
さらに、参考書も学校や近所の図書館で本をリクエストすれば必ずと言っていいほど借りられます。
プログラミングは一部の特別な人だけができる趣味に見えて、実は誰でも平等にできる素晴らしい趣味なんです!
ただ作るだけでなく、ショーの要素も織り交ぜた感動と達成感と楽しさ・面白さのある教室をやりたいと…!何より大切なのは来てくれた人が、喜んでれる時間であること。
これからのY軸くんの活躍も応援しています! 素敵なチャレンジをビーンズで行ってくれて本当にありがとう!!!後日談 大学受験と受験合格パーティー
受験合格パーティー
(以前は、こんな感じでやっていたのですが、コロナ禍以降、対面での受験合格パーティーは細々としたものしかできていませんでした)合格までのストーリーを思い返す
特に合格までのストーリーを講師と一緒に思い返し、どんな学びがあったかを生徒本人に言語化してもらう時間を大切にしています。高校生 生徒主催のゲームプログラミング教室/大学受験と受験合格パーティー