エンカレ授業の紹介「英語を使って国際交流!~ Hello Chamcham! ~」

今回のエンカレ授業は、子どもたちに外国人の方と英語でコミュニケーションしてもらう特別授業を実施しました。題して、「英語を使って国際交流!~ Hello Chamcham! ~」です!

特別講師には、留学経験を持ち、日常業務が英語の社会人スタッフ・石川講師と、カメルーン出身のChamcham(チャムチャムさん)をお招きしました。

今回のワークでは、石川講師とChamchamを中心に、ゼミ形式の授業に取り組みました。

Hello Chamcham!

講義の目的

本講義の目的は、子どもたちに「社会の多様性・世界とのつながり」を知ってもらうことです。

国際的な交流の機会は、家と学校を往復する日常生活からは、なかなか得られません。そのため、子どもたちは英語について「たくさんの単語を覚えさせられたり、英語ばかりで読めない文章とにらめっこさせられる、つまらない科目」と思ってしまうことさえあります。

それならば、まずは「日本に暮らす外国人」とコミュニケーションを取ってもらい、子どもたちに英語へ興味を持ってもらえるきっかけを早い段階で作ろう、というのが今回の取り組みです。

まずは自己紹介とインタビュー!

Chamchamの登場で、いつもの教室も国際的な雰囲気に。生徒たちも楽しみ半分、緊張半分といった感じで、ドキドキしている様子でした。そんな生徒たちの緊張を和らげてくれるため、カンタンに挨拶を交わしながら、まずは、Chamchamが自己紹介をしてくれました。

Chamchamの自己紹介

Chamchamはカメルーン出身で、母国語は英語とフランス語とカメルーン語(なんと三か国語!)。山(富士山の約2倍の高さ)の麓にある村で育ち、チャムチャムという名前は「Chamcham」というカメルーンの伝統ダンスに由来しているとのことでした。学校生活は全寮制で、いつも早朝に起きて、教会でお祈りをしていたそうです。それからChamchamは、スライドショーを使いながら、カメルーンの観光名所や文化、料理などなど、母国の魅力について、次々に語ってくれました。

普段のお仕事では、海外企業の日本支社でビジネス展開のための市場調査などをされていて、今の仕事のやりがいについて、子どもたちに話してくれました。休日には仲間と一緒に、スポーツやさまざまなアクティビティを行い、さらに歌手のミュージックビデオにも出演していた経験を話すと、その多彩な活動ぶりに、生徒たちも「え? あの歌手のMVに・・・?」「仕事も遊びも、すごい・・・!」と驚いていました。

また、Chamchamは旅行が好きで、シンガポール、タイ、香港、南アフリカ、アメリカ、イギリス、ドイツ、日本など、じつにたくさんの国へ行った経験を持っていました。しかも、話を聞いていくと、Chamchamはその場にいた、どの講師や生徒たちよりも、日本の都道府県を数多く観光していたのです。

フットワークの軽さと、大胆な行動力、それから旅行先各地の面白いエピソードに、(講師含め)生徒たちはすっかりChamchamに夢中になっていました。

Chamchamへ「センパイ・インタビュー!」

せっかくの機会ですので、生徒たちには事前に質問内容を考えてもらっておいて、Chamchamへ色んなことを聞いてもらいました。もちろん、日本語は禁止。すべて英語で、がんばってもらいました!

講師の力を借りながらとはいえ、生徒たちはできるかぎり自分の力で、一生懸命、英語を使って質問してくれました。進路のことから趣味の話まで・・・じつにたくさんのことを話して、いずれの話題も盛り上がって良かったです。

※Chamchamへのインタビューのやりとりは、下記にまとめました。

★生徒たちがChamcham先生へ質問したこと(抜粋・日本語訳)

Q.なんで日本に来たのですか?
A.じつは最初から日本に決めていたわけではないよ。留学をする際の奨学金や様々な条件でリストアップした国の中に、たまたま日本も入っていたんだ。そして、母国の多くの若者が同じ言語圏のヨーロッパやアメリカなどに留学する中で、言語や文化が大きく異なる日本にくることは、自分にとって大きなチャレンジになると思った。チャレンジすることが大事だと思っていたから、日本に留学することを決めたんだ。

Q.日本では何を学んでいたのですか?
A.大学で「数理情報」を学んでいた。あとアメフト部に所属して、毎日練習していたよ。

Q.大学で勉強と部活動を両立させる大変な状況で、どんなことを心がけていたのですか?
A.あまり大変なことをしているとは感じていなかったな。私の国では親が子どもたちのやることをアドバイスして、それにしたがって進路を決める人が多いんだ。それにくらべ、自分は「日本に行く」という進路を自分で決めることができて、自由に好きなことをできるという恵まれた環境にいたから、感謝していたよ。

Q.Chamchamの親は厳しくなかったの?
A.私の親は、もし自分ができないことだったら寄り添って一生懸命教えてくれたから、厳しくは感じなかったよ。むしろ頼もしかった。

Q.日本のどこが好きですか?
A.場所は静岡がお気に入りだよ。田舎の暮らしは母国の田舎と似ていて居心地が良いから。都会では仕事ばかりだけど、田舎での暮らしは、のびのびと過ごす時間もあって、とても素敵だと感じるな。

Q.ハンバーガーはマックが好き?モスが好き?
A.最近は食べてないけど、敢えて言うなら、マックかなー。

Q.歯ブラシは硬め派?柔らかめ派?
A.硬めだよ!(Chamcham、笑いながら答えてくれました。)

Q.日本のアニメは何が好き?
A.ドラゴンボールやブリーチをよく見ていたよ!今はハイキューがお気に入り。
(この後、しばらく生徒たちも大好きなドラゴンボールシリーズの話題で盛り上がりました。)

Q.これからどんなことをやりたいですか
A.大学で、AI関連の統計学について博士号を取りたいと思っているよ。

インタビュー中は、石川講師や他の講師が生徒たちのサポートしながら、Chamchamとの交流を深めていきました!

はじめの緊張もどこへやら。話をすればするほど、どんどん交流することに意欲的になっていく生徒たち。楽しくなればなるほど、時間はあっという間に過ぎていくものです。

そして、授業もまもなく終わりという頃・・・

なんと突然に、Chamchamから重大発表がありました。

Chamchamからの重大発表!

授業の終わり、Chamchamは、こう打ち明けました。

「日本語、話せるよ。ペラペラだよ。だから、みんなの話、全部分かってたよ」

「ええッ!!??」

生徒たち、これには今日一番のリアクションで驚いてくれました。

じつは日本語ペラペラだったChamcham

旅行好きで、スポーツ大好き、日本の大学に留学して、マーケティングのお仕事で大活躍されている、Chamcham。

そんな国際的にみても優秀な方が、現地の言葉をまったく知らないことはなくて・・・じつは生徒たちに英語だけのコミュニケーションに徹底してチャレンジしてもらうため、授業後半まで内緒にしてもらうように講師たちからお願いしていたんですね。

ネタ晴らしをした後は、生徒たちもすっかり緊張が解けたようで、今度は日本語も交えながら、さらに色々なことを詳しく聞いたり、話し合ってくれました。

授業時間が終わった後も、生徒たちは興奮覚めやらぬ様子で、なかなか帰ろうとしません。最後の最後までChamchamと色んな話をしていました。

Chamchamのような「国際的に活躍している方」の具体的なエピソードをたくさん聞くことで、世界にはたくさんの文化、多様性があること、そして、社会にはさまざまなキャリアパスが存在することを、子どもたちに実感してもらえたのではないかと思います。

メッセージ

石川講師の想い

じつは、今回のエンカレ授業のワークを提案してくれたのは、石川講師でした。

彼女は、「海外に行かずとも、日本にだって色んな人が住んでいて、社会の中で活躍しているんだよ」と、子どもたちへ伝えたいという想いがありました。それは、子どもたちが「世界や社会には色んな人がいて、皆がそれぞれに素敵である」と理解すれば「自分も自分らしくいることが素晴らしい」という自信を持つきっかけになると考えたからでした。

塾長塚﨑の想い

本授業は、「社会の多様性」、「英語を学ぶ動機」について、子どもたちに学んでもらうための取り組みでした。

子どもたちは少なからず、「外国人って、普通、こういう人でしょう?」という先入観のような考えを持っています。そんな中、Chamchamみたいな素敵な外国人の方と実際に会ってもらうことで、子どもたちには「世界や社会には色んな人がいて、皆がそれぞれに個性を発揮している」という「社会の多様さ」を肌身で感じて欲しかったのです。

また、英語教育の面では、こういった「世界との身近なつながり」を感じることなくして、子どもたちが英語を勉強しようという動機を得ることは難しいと考えています。子どもたちに向かって、「今はグローバル時代なんだから将来のためにも英語をやっておいたほうがいい!」と言葉だけで伝えても、彼らの心にはなかなか響かないのです。

日本では、多くの外国人の方が生活し、社会でも活躍されています。保護者様の中にも、留学や職場、お友達や親族に外国人の方がいたりする方は、グローバル化を強く実感されているかと思います。私も含め、大人の多くは「これからもグローバル化は加速。日本は世界とさらに繋がっていく」と体感する機会は、日々、増えていってるのです。

しかし・・・そんな社会の現実がありながらも、子どもたちの過ごす環境においては、まだまだ「世界とのつながり」を感じる機会は少ないように感じます。私の講師経験を振り返ってみても、「日本にいれば英語なんて勉強しなくても良いじゃん。なんで勉強するの?」という考えを持っていた生徒は、今現在も含めて、少なくありませんでした。

ゆくゆくは今の大人たちよりもグローバルに活躍するであろう(しなければならないだろう)子どもたちが、英語に関心を失うような授業を続けていて良いのか。これには疑問と危機感を同時に感じています。

そういう意味でも、今回、授業の中で、生徒たちが「私は地中海文明を感じるためにギリシャへ行ってみたい」、「始皇帝の関わった万里の長城を見たい」、「フランス革命で有名な広場を見てみたい」など、アクティブな発言をしてくれたことは、とてもうれしいことでした。

子どもたちの価値観や意欲を広げてもらうべく、今後もビーンズでは、外国人講師を招いての特別授業には取り組んでいきたいと思います!

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