ビーンズ×日本財団CANPANのコラボによる特別エンカレ! 「寄付ってなに?」
もくじ
ビーンズ×日本財団CANPANのコラボによる特別エンカレ! 「寄付ってなに?」
本記事では、ビーンズが日本財団CANPANとおこなったコラボ特別授業「エンカレ 寄付ってなに?」についてお伝えします。
[実施日:2017年12月9日(土)]
▼日本財団CANPAN 公式サイト
本授業実施にあたっては、日本財団CANPANの藤川さんにご協力いただきながら、ビーンズの講師 白倉が中心となってプログラムを準備しました。
授業の目的
本エンカレの目的は以下の二つです。
- 生徒が寄付に関する知識を身につけること
- その知識を基に、生徒が自分自身の進学や、その後の活動に役立ててもらうこと
講義「寄付とはなにか」
日本財団CANPAN 藤川さん
寄付というと、一般には募金のようなイメージが先行しますが、寄付本来の意味は、それだけに留まりません。
講義の時間では、最初に藤川さんから寄付に関する基礎的な知識について教えて頂きました。
例えば…
- 「寄付とは何か」
- 「寄付と募金の違い」
- 「どんな寄付先があるのか」
- 「寄付の使われ方」
といった内容です。
講師 白倉
次に寄付先のひとつである"NPO"について説明しました。
寄付とは/NPOとは
・寄付とは、NPOの活動に必要な金銭などの支援のこと
・NPOとは、社会が抱える課題に取り組む非営利組織のこと
・NPOに寄付することは、社会への投資につながる など
寄付と教育
その後、塚﨑から寄付と教育との関連や、奨学金などについて話をしました。
▼教育格差と寄付について
- 塾に行けない子どもたちの存在
- 大学進学や大学受験、大学の授業料、一人暮らしなどには、お金が必要
- 寄付は学生にとっても他人事ではない
- 寄付により、教育のチャンスを得られる子どももいる など
グループワークで学びを活かす
そして、エンカレの学びを活かすワークの実施です。
今回は三つのワークを実施しました。
まずは、講師と生徒が打ち解けるための「アイスブレイクワーク」。
それから、寄付と教育の関連を知るための「大学進学費用のシミュレーションワーク」。
最後に、子どもたちが、自分が寄付について考える「お年玉の使い道ワーク」です。
アイスブレイク 他己紹介ワークとセンパイインタビュー
授業冒頭はアイスブレイクです。
ビーンズの生徒たちにとっては恒例となっている、「他己紹介ワークとセンパイインタビュー」を実施しました。
他己紹介ワークとは、生徒たちがペアを組んで互いのことをインタビューし、そのインタビュー内容を発表する=他己紹介するワークです。
センパイインタビューとは、生徒が人生のセンパイたちをインタビューするワークです。
インタビューに使うシートには、大枠の質問内容があらかじめ書かれており、緊張しやすい生徒でもインタビューしやすくしています。
大学進学費用のシミュレーション
生徒たちが大学進学には、どれくらいのお金がかかるのか予想しました。
その結果、想像以上の金額が算出されて、生徒たちはびっくり!
現在、奨学金を借りて大学に通う学生は約6割ですが、その多くは、利息のつく返済型です。
寄付文化のない日本では、寄付によって成り立つ給付型の運営が難しいのです。
"寄付文化"が自分たちの進路・進学に関係すると知った生徒たち…シリアスな空気が漂います。
「お年玉の使い道ワーク!」
生徒たちが「寄付って、自分たちにも関係するの…」と思い始めたところで、次のワークです。
お年玉の使い道を考えるワークを行いました。
このワークでは、寄付を始める第一歩として、生徒がお年玉の内、自分がどのくらいなら寄付に使えるかシミュレーションしました。
そこでは
「そもそもお年玉が少なくて、寄付しづらい…」
「どうせ寄付するなら、効果が出るという確証がほしい」
「お年玉を寄付したら、その分、消費税が減額されるとかないのかな?」
など、生徒の率直な意見・アイデアがたくさん出てきました!
藤川さんからは
寄付する方法は、お金だけではない。ボランティア活動だったり、献血なども寄付の一つ。
というアドバイスをいただきました。
寄付つきお菓子の紹介
藤川さんより、寄付つきお菓子についてご紹介を頂きました。
写真のお菓子はすべて寄付つき商品
今回は、スーパーやコンビニなど、身近なところで購入できるお菓子をピックアップしました。
一つ一つのお菓子を見ながら、そのお金がどこに寄付されたり、どこに寄付つきを示すマークがあるのかなど、生徒たちと一緒に調べました。
生徒たちの様子
授業冒頭において生徒たちは
「寄付って意味あるの?」
「寄付したお金って、ちゃんと使われてるの?」
など、寄付に対してのマイナスイメージを素直に声にしてくれました。
「知ってはいるけど、実態はよく分からないもの」。
これが、精いっぱいポジティブに見積もった、子どもたちの寄付というものへのリアルな認識だと思います。
しかし、そんな子どもたちも「寄付が自分たちにも関わること」だと知ると、身近なところからできる寄付について、ワークで真剣に考えてくれました。
また、政治経済を学んでいる高校生からは「NPOの定義など、教科書からは得られない様々な情報を知ることができて楽しかった」という声もありました。
塚﨑から一言
知っているようで知らない「寄付」のこと。
授業直前のヒアリングでは、多くのビーンズの生徒たちが
「寄付は自分とは無関係」
「寄付では社会を変えられない」
と考えていることが明らかになりました。
それが、自分たちにも(大学進学などで)関係してくる可能性を知り、衝撃を受けていたように思います。
今回の授業のテーマは「寄付」ですが、単に寄付という行為の是非にとどまらず、生徒たちが寄付を切り口に社会について考えるきっかけになったと思います。
今回、コラボして頂いた日本財団CANPANの藤川さん、また、ビーンズとCANPANの間に立って、今回のコラボ企画を主体的に進めてくれた白倉先生、本当にありがとうございました。
なお、当日の様子は、日本財団CANPANさんの記事からもお読み頂けます。
本記事より、さらに詳しく書いて頂いておりますので、ご興味のある方は、ぜひご覧になってください!
▼【開催報告】学習支援塾ビーンズ×日本財団CANPANプロジェクト「寄付ってなに?」