進学校・付属校で不登校。勉強しなくなった子どもにサポートできること

良い大学への進学を望むべく進学校・付属校に進んだものの、日々の勉強がうまくいかなくなり、学力への自信を失って、不登校になる学生は少なくありません。

こういう時の結論の一つとしては「お子さまの"偏差値信仰"の考えを取り除いてあげて、自分自身の進路を真剣に考えてもらえるように保護者さまがサポートしていくこと」が重要です。以下、詳しく紹介させて頂きます。

よくある相談のケース

当塾ビーンズが頂くご相談内容の中で、進学校・付属校に通っていく中で不登校になったお子さまが、「大学には行きたい!でも勉強はしたくない!」と泣いて、保護者さまが困ってしまう、というケースは少なくありません。

また、こういう時、売り言葉に買い言葉で、保護者さまが「大学行きたいなら、学校行ってない時間に勉強しなさい!」などのように怒鳴ってしまうことがあるのですが、これは逆効果になりやすいので、できるだけ控えて頂くよう、アドバイスをさせて頂いてます。

なぜかというと、「勉強しなきゃいけない」というこことはだれよりもお子さま本人が分かっていて、「わかっている。わかっているのにうまくできない」という状況だからです。そこを追い詰めてしまうと、お子さまはさらに落ち込み、塞ぎ込んでしまうことがあるため、気をつけて欲しいポイントになります。

悩みの主な原因は偏差値信仰

進学校・付属校に進学できたお子さまというのは、もともとの地頭が良い子が多いです。というのも、そもそも勉強がある程度できないと、進学校・付属校の受験に合格できないからです。また、こういう子は理想も高く、「良い大学へ進もう(そのための付属校・進学校)」と考えている子も少なくありません。

そして、その「合格できた」、「これまでの勉強はうまくできていた」、「良い大学へ行きたい」という考えが、同時に、今の彼らを苦しめている原因であることが多いのです。

進学校・付属校で悩む子の例

子どもは進学校・付属校に合格した経験で「偏差値信仰(良い点数・良い偏差値=絶対正義・人生の勝ち組)」の考え方になっていることが多い。(とくに大手塾などで揉まれてきた子ほど、この考えは強い。)

ゆえに偏差値が高い大学へ行くことが正義だと思っている

いざ大学受験に向けた進学校の圧倒的な勉強量だったり、付属校独特の難しい問題などに直面し、うまくいかなくて、つまずく

「偏差値が高い大学へ行くことが正義」なのに、「自分はその道を進めていない=自分は無価値な人間だ」と塞ぎ込んでしまう

これまでの受験は、自然と問題を解けたから楽しさもあった。でも、ひたすら難しい問題、たくさんのボリュームの暗記量などに直面すると、「そもそも勉強する意味って何?」などの考えが浮かび、思考が停止してしまい、うまく努力ができない

「大学には行きたい。でも勉強はしたくない」という、矛盾めいた考えをグルグルとするようになる。

そんな様子を見かねて、保護者さまが、「あなた、大学に行きたいんじゃないの? だったら勉強するしかないじゃないの! ちゃんと努力しなさい」などのように怒鳴ってしまう

お子さまはさらに負のループに入る。(この時、スマホやゲームなどが趣味の子は、どんどん依存して、状況が極めて悪化していく可能性が高い)

この時に危機感を持ってほしいポイントは、お子さまが勉強や大学受験に関して「偏差値という数字だけの魅力しか感じていない」という点です。これは言い換えると、「悪い偏差値になったら人生がヤバイ、だから勉強や受験を頑張らないといけないのに……」という、恐怖・強迫観念でしか勉強や受験を考えていない裏返しでもあります。

こういう状況ですと、お子さまの状況改善は、なかなか進みませんので、まずは「偏差値信仰の考え方を外してあげること」が重要となります。

保護者さまがサポートすべきこと

前述しましたように、お子さまの「(勉強はしたくないけど)大学へ行きたい」という言葉は、勉強や大学のなんたるかを理解した上での言葉ではなく、ただただ恐怖心からのみ出ている言葉だということを、まずは認識しましょう。そのため、「だったら勉強しなさい」と安易に言葉を返さないようにすることも肝心です。

伝えるべきは「勉強本来の楽しさ」と「進学したら何をやりたいのか」ということ

お子さまに本当に勉強させたいなら、「偏差値だけの考え方」をさせず、「個々の科目の魅力や面白さを知ること」や「大学進学した後の楽しみを知ること(何をやりたいのか)」を教えることが先です。

まずは学校の勉強のことはさておき、お子さまに社会のことを少しずつ知っていってもらい、その中で、自分自身がやりたいこと、将来どうなりたいかを真剣に考えていきます。たとえば、お子さまと一緒に文化祭などで大学見学をし、お子さまの性格に合う環境を調べながら、また、実際に大学へ通っている大学生の話を聞くようにして、勉強や大学受験をするための動機・モチベーションをドンドン強力にしていきましょう。

ポイントは、こういったモチベーションを高めるイベントなしに、進学先を決めても、圧倒的な勉強量の前に、すぐヤル気を失ってしまう、ということです。大学受験というものは、ヤル気を十分に高めていても、その最中には必ず悩み、十分に考えて決めたはずの進路が揺れるものです。そして、そういった時、心が折れそうになりながらもヤル気を継続させてくれるのは、きちんと足を運んで、現地を見たり、実際に先輩と話していた経験なのです。

もし、そういった行動をするための元気が無い時は、まずはお子さまを十分に休ませながら、自尊心を高めていくところからサポートを進めていってもらえればと思います。(自尊心について、詳しくは次節。)

ビーンズの指導法

付属校・進学校でつまずいている子に指導する時、ビーンズでは以下の流れで授業を進めていきます。

ステップ1.自尊心の回復

ステップ2.偏差値信仰の改め

ステップ3.目的意識づくり、動機の明確化

他、色んなワークに取り組んでもらい、「目的意識づくり・勉強への動機づけ」をしっかり形成してもらい、生徒が「大学進学を絶対にしてやる!」と一定量以上の意欲(熱意)を高めたら、この段階から、具体的な進学先と受験科目の選定を進めていきます。

まとめ

付属校・進学校で不登校になっている子のため、保護者さまが取り組んでみるべきサポート内容は、

・まずは子どもが偏差値信仰になっていないか見極める
・偏差値信仰であれば、勉強本来の楽しさや、何がしたくて大学受験をするのか考える力を育める環境づくりに注力する
・お子さまが自信喪失していれば、「ゆっくりがんばっていけば大丈夫」と自尊心を育んであげる
・頭ごなしに勉強を押しつけない

などが挙げられます。まずは、お子さまが「点数・偏差値だけで社会を見ていないかどうか」をきちんと見極めていきましょう!(ここをまずははっきりとクリアにしていかないと、状況改善は長引いてしまうことが多いです。)

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