付属校・一貫校で不登校になった子には「偏差値信仰」が絶対でないことを教えるべき

付属校・一貫校に通学する子どもが不登校になると、「点数・偏差値」を原因とした悩みを抱えて、塞ぎ込んでいるケースが多いです。

こういった状況を改善する時は、人生において「偏差値=絶対ではない」と教えていくことを、ビーンズでは指導方針にしています。

以下、詳しく紹介させて頂きます。

付属校・一貫校の学生が不登校になってしまう主な原因

偏差値=万能という、誤った常識を持つ子どもたち

付属校・一貫校といった難関校に早くから合格した子どもたちは、入学当初、少なからず、このような自信を持っています。

「高い偏差値の学校に所属している自分は優秀」
「名前の知れた学校に所属している自分は優秀」

自分が受験勉強を乗り越えて、良い学校に入ったという成功体験ですから、こういう自信がわくことは、とても自然なことです。

しかし、こういう自信を抱いているからこそ、自分が不登校になってしまった時、その反動は強くなってしまいます。

「みんなは学校の勉強についていけている」
「自分がみんなについていけない」
「自分は優秀だと思っていたらそうではなかった」
「偏差値についていけない自分には価値がない」

このように、最初に自信があった分、そこで挫折を味わってしまうと、マイナスな気持ちがドンドン強くなってしまい、「自分にはもう未来がない」というように自己嫌悪に陥り、不登校の原因となってしまうのです。

そのため、ビーンズでは、こういった子どもたちには、まずは誤った価値観を正すように授業をしていきます。

ビーンズが実施する授業

偏差値の高さが人生のすべてではないことを教える

ビーンズでは、成績や偏差値にこだわるせいで不登校になってしまった子どもたちに、必ず問いかけることがあります。それは、「どうして偏差値が高くないとダメなのか」ということです。

そして、実際に問いかけてみると、

「偏差値の高い学校にいれば人生はうまくいく」
「偏差値の高い学校でやっていけない=自分は落ちこぼれでダメなやつだ」

といった回答がとても目立ちます。早いうちから受験に向き合った子どもたちほど、なぜか、こういった「偏差値信仰」に陥っているのです。

ただ、これは、はっきり言いますが、誤った常識です。なぜ、偏差値の高い学校に所属することに価値があるのか。もちろん、良い学校に通うことは自分の人生を有利に働かせることはあります。しかし、だからといって、それがすべてではありません。

仮に、誰もが知っている有名な大手企業に入社することが目標とした時、そこに入社している人は全員が全員、東大出身というわけではありません。有名大学でなくても大手企業に入社する人はいますし、東大出身でも就職浪人になって困っている人もいます。

また、最近の一流企業を見ると、新卒社員の採用をやめて、即戦力となる中途入社に力を入れているケースも目立ってきています。世にいう、「学歴フィルタ」というのも、その価値観は、時代の変遷とともに、現在進行形で変わっているのです。

それにはっきり言ってしまえば、企業のほとんどは、学歴だけの新卒は求めていません。仕事で活躍してくれそうな自主性あふれるポテンシャルの高い人材や、すぐに仕事に取り掛かれる即戦力を求めているのです。

また、たとえ大学生であっても、将来の見込みが高かったり、即戦力になりそうであれば、1年生~2年生の早い段階で採用を始める企業も増えてきています。

▼ヤフー「新卒一括採用廃止」
http://toyokeizai.net/articles/-/162849

▼入社2年前に内定 ユニリーバ日本法人、新卒採用に新制度
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ19I9U_Z10C17A6000000/

つまり、「学歴や偏差値が人生のすべてを決めるわけではまったくない」ということなのです。それなのに、子どもたちの多くは、「自分たちが信じている偏差値(=学校のテストの出来・自分が所属する学校の偏差値)が高いほど、自分には価値がある」という考え方を、社会の常識だと思っています。

ビーンズでは、こういった誤った価値観について、しっかり考え方を改めてもらうワークに取り組んでもらいます。

ストレートな進路=勝ち組ではない!

生徒の中には、小学校から東大へストレートに進学することが「勝ち組」だと本気で考えている子もいます。ただ、当たり前ですが、これは絶対の答えではありません。

問題を解くことが得意で、学歴ではストレートに快勝してきた優等生も、いざ就職活動になったら失敗続きというケースは珍しくありません。進路というのは、学歴や偏差値だけで決まるのではなく、さまざまな複合的な要因によって決まっていくものです。ですので、じつは早いうちから挫折を経験しておいたほうが、その後に打たれ強い人間になって、たくましく生きることができたりもします。

大事なことは、失敗しても、そこから自力で立て直すチカラです。どんなに優秀な人でも、失敗を一度もしないなんてことはありません。みんな、一見すると、普通の道を歩いているようで、じつはさまざまに挫折を味わって、それを克服してきているのです。誤った常識を信じ込んでいる子どもたちには、こういった正しい考え方を教えていく必要があります。

子どもたちに大学の楽しさ・自由さを知ってもらう

偏差値信仰の強い子どもほど、「大学生=真面目で頭がよくて、キズのない経歴」という、誤ったイメージを持っていることがあります。

しかし、大学は通ってみると分かりますが、じつにたくさんの多種多様な人材が集まります。普段は不器用そうな人が、ある分野ではすごい研究を成し遂げていたり、学校の勉強そっちのけで課外活動で大きな成果をあげているような人は数多いです。また、他にも、苦学生だったり、およそブログには書けないような方々もたくさんいて、それぞれに個性を発揮して、キャンパスライフを充実させています。

そういった環境を知ると、「色んな人生を歩いている人がいるんだ」と実感することができますし、べつに内部進学だったり高学歴じゃないからといって、すべての人生が終わるわけではないことが実感できます。

ですので、ビーンズでは、受験に関係なく、生徒たちには早めに大学キャンパスを見学してもらうように指導しています。とくに、有名でにぎやかな文化祭を観に行くと、個性を発揮して、エネルギーに溢れて活動している色んなセンパイたちを見ることができますので、オススメです。詳しくは以下の記事にまとめていますので、ご覧ください。

大学までのパスは複数ある!

次に、生徒たちに指導していくことは、「大学までのパスはたくさんある」ということです。当たり前ですが、内部進学やセンター試験を受けることだけが大学受験のすべてではありません。推薦だったち、AO入試など、大学に至る進路は複数ありますし、どんなルートで大学へ行っても問題はありません。

大学進学することが目標なのであれば、手段は問わず、とにかくそこにたどり着けさえすればいいのです。

こういう話をすると、生徒たちの中には、「でも、そういうのって、逃げてる感じがして、なんか卑怯じゃないですか・・・?」というように、こだわってしまう子がいます。

しかし、これは卑怯でもなんでもありません。

なぜなら、不登校ではない、普通に通学している学生であっても、自分のやりたいことに忠実に生きているアクティブな子どもたちは自分の欲求に素直に従って、こういった制度をドンドン利用しているからです。

「皆と同じように進路を決めなくてはいけない」

こんな謎の脅迫観念に縛られて、行動を制限してしまう必要はまったくないのです。

いかに素早く、自分の人生と向き合い、自分がメリットを受けるように進路を決めていくか。それが進路選びなのです。

ただ、こういう話をしても、子どもたちはなかなか想像ができません。なぜなら、彼らは大学に通っていないし、社会に出ていないからです。

そのため、ビーンズでは、センパイインタビューなどを実施して、大学生や社会人の方とマンツーマンで話してもらい、色んな人生を歩いている人たちのエピソードをじかに学んでもらうことで、現実としての情報を吸収してもらうようにしています。

センパイインタビューで学ぶエピソード各種

・様々なルートで大学へ入学したセンパイのエピソード
・大学入学で燃え尽きて、挫折してしまった人のエピソード(塾長もその一人です・・・。)
・様々な挫折から、逆境突破して活躍している人のエピソード

今の環境に適応できなくても、じつはヘンじゃない!

今、子どもたちが「適応できない人はおかしい」と思っている、学校教育の当たり前。

ですが、じつは文科省は、この学校教育には不足している点があると自ら指摘して、改善しようとしている事実があることはご存知でしょうか。

それこそ、子どもたちが、「どうして勉強しないといけないの?」と思っているような、思考・想像力が、これからの時代には求められるのです。

もちろん、ただ疑問に思うだけではダメですが、疑問を見つけて、そのことをロジカルに捉えて、具体的に問題解決していくような、主体性に基づくチカラが、これから求められる勉強になっていくのです。

そもそも高校のテストが変わり、大学入試そのものが変化していく。

つまり、今の学校教育というものは、必ずしも絶対の正解ではないというわけです。

そのため、ビーンズでは、そんな変化の中にある環境一つに対応できていないからといって、過度に人生まで悲観視する必要はないことを、子どもたちに指導しています。

子ども自身の進路について考えていく!

これまでのように、生徒の誤った常識を正して、さまざまな人生を歩いている人たちのエピソードを学んでもらい、大学や社会の知識を吸収してもらった後、ビーンズではようやく生徒自身の進路の話をスタートしていきます。

内部進学であれば、内部進学をどのようにクリアして、将来につなげていくか。

もし、他校を受けるのであれば、子どもたちに似合いそうな学校の校風、部活、家からの距離(通学時間)など、本人から聞きながら洗い出していきますし、受験したい学校の候補が見つかったら、今度は、候補の学校の受験内容をチェックします。

・子どもの好きな科目は受験科目に入っているか
・受験校は、通信簿・内申をどれくらい重視するか

そして、すべての調査・リサーチが終わった後、生徒と一緒に進路を決めていきます。

「・・・こんな面倒なことしないと進路を決めさせないのか」と思われる方もいるかもしれませんが、しかし、ビーンズでは、「これだけの準備をしないと、子どものことをちゃんと考えてあげた進路の話し合いはできない」と思っています。

詳しくはこちらの記事に紹介していますので、ご覧ください。

まとめ

以上のように、ビーンズでは、子どもたちの心に寄り添い、一つ一つの考え方を丁寧に正していって、「自分の人生を充実させる」という、健全な主体性を獲得してもらうように指導をしていきます。

もし、付属校・一貫校に通学する子どもが不登校になった時、どうすれば良いのか分からない時は、ぜひご相談いただければと思います。

本記事を見ると分かりますように、子どもの勉強嫌い・不登校を改善して、主体性を持ちながら進路を決めていくためには、相当の準備が必要となります。つまり、早いうちから行動をしていくことが重要です。保護者様には、ぜひ、早めの対策を打って、できるだけ早めに子どもと一緒に進路の話ができるように準備をしていって欲しいと思います!

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