学校に復学したと思ったら「揺り戻し」で不登校を繰り返す時の対策について

本記事では、不登校になった中学生・高校生が不登校から再び学校へ通いだした……と思ったら、「揺り戻し」で不登校を繰り返す。そんな時の対策について紹介していきます。
塾長の長澤がお話しします。

長澤啓(Nagasawa kei)
学年ビリから二浪し東京大学へ​入学。ビーンズの活動が楽しすぎ、留年。経済学部経営学科卒。
ビーンズが積み上げてきたノウハウを「ビーンズメソッド」として文字化し、より洗練するのがメインのお仕事。さらに、親との衝突が絶えなかった自身の経験を活かし、保護者とのコミュニケーションにも注力。保護者さまと月100件以上やりとりをしながら、ビーンズ流の保護者さまサポートを拡充中。最近は副代表として、講師の採用育成プランの策定・総務(経理)・経営企画までマルチにこなす。趣味はビールを飲みながら出汁巻き卵をつくること。

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揺り戻しとは

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不登校・ひきこもりだった中学生・高校生が、生活リズムを整えたりして、状況改善し、登校できるようになってきたのに、しばらくしてから再び昼夜逆転したり、学校を休みがちになって、家の中でふさぎ込んでしまう……。この現象をビーンズでは「揺り戻し」と呼んでいます。

ビーンズでも元気になった生徒が「揺り戻し」を起こすことは珍しくありません。

具体的には、生徒の「4つの時期」の安定期後半で、自分の将来を考えはじめたり、塾内で同世代といろいろな挑戦をしたりしはじめたころ、また進学・復学に向けた準備や勉強を始めていき、それからしばらくして……というタイミングが多いです。

揺り戻しが発生する理由

揺り戻しが発生する理由は、主に二点です。一つは、「自分のやりたいことは見つかったけど、いざ復学し、進路決めや科目授業を学校でしてみたら、とてもハードルが高かった」という現実を突きつけられたケース。

もう一つは、「復学したことによって周囲との比較、人間関係、教師との関係などで負担を受けた」という人間関係にプレッシャーを感じたケースです。

とくに揺り戻しが起きやすいのは、「保護者や学校教師の早期希望により、半ば無理矢理に進学復学を急いでしまった生徒」です。さらに具体的にいえば「自尊心の回復に時間をかけられず、受験勉強や復学をしてしまった生徒」が揺り戻しを起こしやすいです。ここでいう「自尊心」とは、「ありのままの自己を尊重し受け入れる」という姿勢のことです。
(自尊心の詳細は、他のブログ記事にて紹介していますので、ぜひ読んでみてください!)

揺り戻しの対策は「自尊心の回復」に他ならない

自尊心を回復すると、生徒は基本的に物事をなんでもプラス思考に考えていくようになります。
自尊心がしっかり回復した生徒は、「揺り戻し」を起こすことが滅多にありません。なぜなら、ちょっとやそっとの障害が起きても、そのことでグラつかない・深く悩まない思考回路になっているからです。

▼自尊心が高いと揺り戻しが起きにくい理由
・勉強が難しくても「地道にでもがんばるんだ!」とポジティブに取り組むため
・周囲と優劣がついても「自分のペースでがんばるだけ!」と切り換えるため
・人間関係で嫌なことがあっても「あっそ」と些細なことを気にしなくなるため

自尊心が低い生徒の場合、基本的に、何事に関してもマイナス思考優先のネガティブな状態となりますので、少しでもストレスがかかったり、イヤなことがあったりすると、すぐに「自分はダメなんだ」「消えてなくなりたい…… 」といったように極端に悲観的な考え方をしてしまいます。

不登校を繰り返すきっかけになりやすい「揺り戻し」を抑えるためには、自尊心を回復して、プラス思考になることが必要不可欠なのです。

保護者様にご協力いただきたいこと

この記事を読まれている保護者様にご協力いただきたいことが、自分の理想を優先して「早く登校して、早く受験対策して、早く普通になって欲しい」というような気持ちを押し出し、子どもを焦らせないようにして欲しいということです。

中学生・高校生という大切な時期を過ごしているお子さまが心配になる気持ちは分かります。
しかし、大人が考える普通に無理くり子どもを戻そうとしても、そもそも自尊心を回復していないと「揺り戻し」を起こしてしまい、再び不登校・ひきこもりを繰り返すことになり、悪循環が続いてしまいます。

不登校・ひきこもりなどの改善は、長期戦です。
まずはお子さまの自尊心を回復するための準備が必要です。その点のご理解を頂ければと思います。

まとめ

不登校・ひきこもり・勉強嫌いなどの改善には、早めの対処と十分な準備期間がどうしても必要です。
こちらのブログもご覧ください。状況改善には長い時間がかかることが分かります。

受験間近になると、お子さまもそして保護者さまも焦りが強くなり、状況改善が難しくなってしまいます。
お悩みの方は、我々に限らず外部のサポーターに早めに相談されることをおすすめします。

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