受験が迫っているのに勉強しない…受験生の保護者の悩みに答えるQ&A集
「子どもが受験生なのにまったく勉強をする気配がない…」
「受験直前なのに、何もしていない…」
「受験直前なのに、何もしていない…」
「言いたいことを毎日グッとこらえてる…」
そのようなお子さんの姿に悩む保護者さまへ…
もくじ
受験が迫っているのに勉強しない…受験生の保護者の悩みに答えるQ&A集
Q:受験生なのに、勉強を拒否しています。模試も、受けられませんでした。どうすればいいでしょうか?
A:親は(なれなくてもいいから)大仏になったつもりになる!
お子さん自身、受験が近づいているのを感じ、強い不安から目を背けたい心情なのだと思います。
まず、この状況の改善には、相当時間がかかることをご留意いただきたいです。
また、受験勉強や受験の準備(面接対策などを含む)に拒否反応が出た場合は、保護者は見守ってほしいのです。
というのも、模試を受けられない段階で、科目勉強を無理に進めていくことは、問題の根本的な解決につながらないからです。
(偏差値が上がったとしても、ストレスに弱いという根幹の問題は解決しないです)。
保護者さまが「勉強しないなら、進学せずに働け!」などと言っても、それでお子さまが勉強を始めるといったことは、まず望めません。
なぜなら、多くの子どもには「大学進学したい」という強い子どもの「タテマエ(の目標)」があるからです。
このタテマエは、そう簡単には崩れません。
さらにいえば、こういった子どもたちの中では「大学進学以外の選択肢が存在していない」状態でもあります。
私たちは、この状況を「自己肯定感の低い子どもに、自分の責任で行動しろと言っても、できるはずがない」と考えています。
彼らは「タテマエ」の目標と「頑張れない現実」の板挟みになっており、その中で不安や自己否定感が膨らんでいる状態です。ですので、ご家庭では子どもがどんなに勉強しなくても、保護者さまは大仏になったつもりで子ども本人のタテマエを否定しないでいただきたいのです。
この大仏になる姿勢こそが、家庭に「安心できる環境」を作り、子どもがホンネを語れるスモールステップの第一歩です。
Q:勉強しない子どもへ、保護者ができることってなに?
A:保護者ができること(していただきたいこと)は、3つあります!
身も蓋もないことを言います。
職業観育成も、大学を含めた進路指導も、勉強へのモチベーションを上げることも、親子であるがゆえに上手くいかないというのが、たくさんのご家庭を見てきたビーンズの答えです。
その前提を踏まえた上で、保護者さまには3つのことをやっていただきたいのです。
一つ目が「家を子どもにとって安心できる環境」にすることです。
子どもたちは受験という競争や偏差値という明確な価値基準で測られることで、日々ストレスをためています。
よって、「家は安心できる環境である」というのが、まず大切です。
さらに、子どもたちが行動を変容させるのは、「本人が本当に困った時」しかありません。
しかも、その彼らが困るタイミングとは、大人からすると「(すでに)締め切りを3日過ぎた後」です。
そこまで彼らの行動は変わりません。
断言できます。
それまで保護者が何を言っても、どんなに言い方を工夫しても子ども達の行動はぜーーーったいに変わりません。
スパっと諦めましょう。
ゆえに、保護者ができることは、以下3つになるのです。
これらの行動は、お子さんのドライブ欲求がマイナスの方向に向かわないようにするための、大切な予防線となります。
Q:子どもから泣きついてきてくれる関係を築くためには?
A:以下3つのコツを実践してみてください
子どもから進んで頼ってきてくれる関係を作るには、まず保護者さまから行動を変える必要があります。
「進学は無理なんじゃない?」
「進学以外のルートもあるのよ」
という言葉がけは、子ども達のプレッシャーにはなっても、子どもの進路の選択肢は広げる効果はありません。
つまり無駄です。
子どものタテマエの目標を否定せずに受け入れていただきたいです。
子どもが自分で決めた進路や進学先に対して頑張れない
「大学進学する!」と言ったのに一日中ゲームをしている…なんて大人からすると不条理な非常に不条理ですよね。
保護者さまには、その裏にある子ども達のタテマエ・表層ニーズ vs 深層ニーズの葛藤を(できる範囲で)理解していただき、否定せずに受け入れていただきたいのです。
受験や進路に関係のない無駄話…「ゆるい」会話量を増やして、コミュニケーション量を担保していただきたいです。
お子さんが家庭で安心を感じ、受験や進路に向き合うエネルギーを増やします。
1~3をすることで、「進路のことでお子さんと親御さんと話さないといけないときに」、子どもが親御さんを頼れるようになってほしいと思います。これが、信頼関係構築のスモールステップです。
Q:でも子どものネット依存や昼夜逆転が心配なんです…。
A:以下3つのコツを実践してみてください
1.家庭では子どもがリラックスできるような環境をつくり、子どもとのコミュニケーション量を担保する
2.そのうえで、ネット・ゲームの利用ルールを決め、書面に残す。
3.どうしても昼夜逆転が治らない場合は、睡眠外来を受診することも検討する。
まず、お子さんが昼夜逆転している場合、学校や受験によるストレスを受けていることが考えられます。
さらにここで家庭でも小言を言われたら、逃げ場がなくなってしまいます。
そのため、家庭ではできるだけお子さんがリラックスできる環境をつくってあげられるといいでしょう。
次に、子どもとのコミュニケーションの線を確保すること。
子どもとの充分な会話量がない前に強硬手段に出ても意味はありません。
子どもとのコミュニケーション量を担保した後、家庭でのネット・ゲームの利用ルールを話し合いながら決めます。
話し合いの中で、少しずつルールを確認し、互いに見えるカタチで(デジタルでも手書きでも)書いていきましょう。
もちろん、子どもの言い分もある程度は聞かないといけないでしょうが、こちらも主張すべきはきちんと主張しましょう。
そしてお互い納得したら、ルールを書面に残し、常に見えるところにおいておきます。
さて。
ネット・ゲームの利用時間はある程度制限できているのに、昼夜逆転が治らない場合もあります。
また、お子さんにとって好きなイベントがある日も、どうしても起きられない…そんな場合は、睡眠外来の受診など、医療的なサポートも視野に入れましょう。
以下の記事もご参考ください。
Q:塾との関係はどうすればいいのでしょうか?
A:家庭との役割を分担しましょう。
子どもたちにとってビーンズは基本楽しい場所です。
しかし受験期になると子ども達にとってビーンズは
・「行ったら、色々と指摘される場所」
・「受験や社会の現実を知ってしまう場所」
・「受験までのスケジュールや対策内容を突き付けられる場所」
に変わります。
すると、どこかでお子さまが「ビーンズが辛い」「ビーンズで厳しいこと言われた・詰められた…」と保護者さまに泣きついてくることもあるかと思います。
まず、そういうときに子どもが保護者さまに泣きついてくるのは素晴らしいことです。
保護者さまが子どものタテマエを守り、自身の不条理さに苦しむ我が子を認め、進路・受験の話を聞きたいのをグッと我慢して無駄話に徹していただいたからこそ、子どもはこのタイミングで親に泣きついているのです。
保護者さまの対応が100点だったということです。
(ここまで本当にお疲れ様でした…!!)
さて、お子さまが保護者さまに「ビーンズは××(ネガティブな内容)だ!」と泣きついてきたとき、
保護者さまに2つお願いしたいことがあります。
ビーンズでも正論を言われ、受験までのスケジュールを伝えられた子どもたちが、
もし家で「そんな甘っちょろいコト言ってどうすんの!?自分の受験でしょ?」と指摘されると、彼らの心が休まる場所がなくなってしまいます。
「そんな甘っちょろいコト言ってどうすんの!?自分の受験でしょ?」ということは、子どもたちだって百も承知です。
彼らのココロの内は「でも、今日はこんな厳しいコト言われた!お父さん/お母さん、僕を守って!慰めて!!」です。
そして、ビーンズも、受験生…つまり子どもたちにとって、家庭は安心できる最後の砦であってほしいのです。
彼らに正論を伝える役はビーンズが全部引き受けます。…し、子どもにとって家庭が安心の場所であればあるほど、私たちもグッと踏み込んだメッセージを子どもたちに伝えることができるのです。
塾として、ビーンズは、ときに子どもに正論を伝えないといけないときもあります。
ですから、子どもたちからから嫌われるときも(当然)あります。
しかし、保護者さまからの信用まで失ってしまうと、私達は立つ瀬を失ってしまいます。
お子さまの成長のために、私たちが「嫌われ役」を引き受けていることをご理解いただき、信頼していただけると幸いです。
ビーンズは、お子さまが自身のドライブ欲求をもって自らの人生に向き合えるようになるまでサポートいたします。




