子どもが「今年は受験を辞めたい・浪人したい」と言ったらどうするべき?

お子さまが受験直前期に近づくほど、不安やストレスは増大していきます。
この時期に突然、
今年の受験を辞めたい
浪人したい
と口にすることは、実は受験シーズンあるあるの風景です。
ビーンズで実際にあった相談内容をご紹介したいと思います。
受験まであと半年を切ったある日、急に子どもが「今年の受験を諦めて浪人し、来年受験にしたい」と保護者さまに相談してきました。
保護者さまはびっくりしてその理由を聞きます。
子どもが語る「今年の受験を辞めたい」理由。それは…
「入りたい学部が、経済学部になった。経済学部では数学が必要。」
「なのに、今まで数学をやっていない。」
「これから準備したいが、今からやっても間に合わない。」
というものでした。
確かに、経済学部で学ぶなら、数学は必要です。
しかし、受験まで半年を切った時期に、これまで未履修の数学を始めるのは無謀ともいえます。
そもそも「経済学部で学びたい」というのは子どもの真意なのか…逃げではないのか…?とも思えます。
このような突然の進路転換を匂わせる発言があった時、保護者はどのように対応すれば良いのでしょうか。
もくじ
受験生が抱える不安と「進路転換」発言の真意

まず、保護者の皆様に知っておいていただきたいことは、「受験を前に子どもが突然に進路転換するような話を言い出すことは受験生あるある」 ということです。
受験期の子どもたちは、とにかく常にストレスに晒されています。
進路への不安。迫りくる受験日。そして模試の結果…
日々、社会からの正論を突き付けられ続けられています。
受験、来年に伸ばせないかな…(浪人したいな)
(社会や古典などの暗記が苦手だから)やっぱり数学をやりたい
このままだと○○大学に合格できない。ゆえに今年は勉強する意味はない
というような考えに至り、突然の進路転換や今年の受験を辞めたい/浪人したい…と匂わせる発言をすることは、別に珍しくはありません。
受験生が、「やっぱり●●にしようかな…」という発言をした時、その真意は大きく分けて2パターンです。
受験生・進路の迷い発言の真意
- 進路決め・受験勉強という自分事から逃げたい気持ちがある
- 受験勉強をしていく中で、本当にそうしたほうが良いと思うようになった
(が、自信はまだない)
冒頭で触れたケースですと、受験半年前になって「自分の入りたい経済学部では数学が必要になるから準備したい」という理由で、今年の受験を諦め、浪人したいと保護者に相談しています。
無謀な考えにも思えますが、一方で、「経済学部へ行くから数学が必要」という話には、一定の真実味もあります。
子どもは自分の進路について考えるための情報がほとんど持っていないため、自分自身でさえ、自分のその考えが本気なのか分かっていない(分かりようがない)こともあります。
迷っている受験生への接し方の基本
迷える受験生である子どもが、どのような考えを話し出したとしても、我々大人側は冷静な対応を心がける必要があります。
頭ごなしに叱ったり、「これからどうするんだ!」と質問を浴びせたりすると、
子どもはストレスを抱えてしまうだけで、どちらの選択肢も選ぶことができず、何も良いことはありません。
仮に、子どもが自分事からの「逃げ」の気持ちで
今年の受験を辞めたい
浪人したい
と言い出したとしても「我が子が恥を忍んで自分の弱みについて親である自分に相談してくれている」と、前向きに捉えることが大事です。
そもそも親子に信頼関係がないと、子どもは親にそういったことを相談しませんから。
ビーンズが受験生の保護者さまへお勧めしている「迷える受験生=我が子への接し方」は、以下の二点です。
迷っている受験生への接し方
- 保護者さまが恐怖と不安・将来からの逆算から子どもを急かそうとしない
- 子どもの話を否定せず、断定せず、ただただ聞く時間をもつ
子どもがどんなに幼く無茶な進路に対する考えを話しだしたときも、保護者さまにはシリアスな雰囲気になりすぎないよう気を付けながら、子どもの話を一旦「ふんふん」と聞いてあげていただきたいのです。
十分に話して、もし子どもから本気で浪人を目指す意気込みを感じたなら、その意気込みを継続させるためのスケジュールづくりや塾選びなどをサポートしていきましょう。
もし、愚痴で言ってるだけと判断したなら、その愚痴を十分に吐き出させてあげてください。
繰り返しですが…
子どもの話を否定せず、
子どもの話を断定せず、
ただただ話を聞いてあげる
ことが大事です。
保護者さまへ3つのお願い

いや、子どもの話を「ふんふん」と聞くのにコツが必要なのだが…
(大変なのだが…?)
その気持ち、分かります!
まずは、以下の記事もご覧になってください!
色々テクニックはあるのですが、以下の3つだけ覚えていただけるといいなと思います。
迷っている受験生への接し方
- 子どもの話を聞く けど結論は急がない。断定しない。否定しない。
そもそも子どもたちが進路決をめるには、彼らに情報が足りなすぎると(頭で)理解しておく - 子どもの話を聞く けど子どもの土俵にのらないし、シリアスにもなりすぎない
- 子どもの話を聞く けど抱え込まない。家庭の外の力もうまく使う
受験期のご家庭の役割:リラックスできる環境づくり

受験生にとって、自宅がリラックスできるかどうか…というのは勉強を継続する上で、とても大事な要素となります。
受験シーズンに突入すると、学校や塾、また友達と集まった時なども、四六時中、受験の話題となります。
また、学生の多くは受験勉強開始に伴い、部活や習い事を一旦休止する場合もあると思います。
受験を控えた子どもにとって受験から離れてリラックスできる場所というのは自宅しか残っていないのです。
ここでさらに、自宅で保護者が四六時中、
テストはどうだった?
勉強はしているのか
もっと努力しろ
など、プレッシャーをかけてしまっては、子どもがリラックスできる場所がなくなってしまいます。
そのためビーンズでは「お子さまが自宅でリラックスできるようにしてください」とお願いしています。
ただし、この時に注意点があります。
それは「リラックスさせる=野放しにする」ではない、ということです。
リラックス=「ネットやゲームを野放しにする」ではない
「自宅ではお子さまを十分にリラックスさせてください」
と言うと、多くの保護者さまは、「子どものネットやゲームを野放し」にしがちです。
そして、子どもがネットやゲームにハマっている姿を見ているうちに、だんだんと保護者さまがイライラしてしまい、大ゲンカになるケースは少なくありません。
ビーンズでは、「子どもにリラックスさせてください」と言っていますが、「子どもにネット・ゲームを自由にやらせて良い」とは絶対に言いません。
もし、子どもが「ネットやゲームじゃないとリラックスできない、ストレス解消できない」と言ってきた時も、大人は動じていはいけません。
(ネットやゲームとのかかわりあい方について、詳しくは下の記事もご覧ください)
とにかく不安な保護者さまへ
受験シーズンが近づくにつれて、子どもたちの「毎日のプレッシャーから逃げたい!」という気持ちも増していきます。
受験勉強が本当につらくて、子どもが何も手につかなくなる時は、まずは受験勉強のことはさておいて、フラットな視点で、子どもの進路について一緒に考えていって欲しいと思います。
お子さまが勉強に対して好奇を見せている時に、かけがえのない時間と学費を使うべきです。
いやいや大学へ行かせてしまっては、無駄な投資に終わってしまうかもしれません。
時には、大学進学を一旦保留として、社会へ働きに出すことなども大事です。
働く以外にも、専門学校に通って就職を目指す道などもあります。
受験勉強が子どもに合わない時は、一緒に色んな選択肢を考えていくことも大事です。
むりやり大学受験を押しつけて、その結果、挫折してしまい、ずっと家にひきこもってしまうと、親子どちらとも困ってしまいます。
自宅だけは、お子さまにとって、愚痴を言えて、リラックスできる環境になるよう、ご家族で協力してサポートして頂ければと思います。
(ただし、リラックス=ネットやゲームの甘やかし、野放しではないので注意してください。)
さて、ここまでお話してきましたが、
こんなときは無料相談を!
- お子さまが受験や進路について何をどう考えているかわからない……
- そもそもお子さまとご家庭でコミュニケーションをとることが難しい……
- 保護者さまご自身の不安も日々増していっている……
こういった状態で、一体なにから手を打てばいいか、まったく分からないという保護者さまもいらっしゃると思います。
そのような保護者さまは、ビーンズの"無料相談"をご検討してみてはいかがでしょうか。





