就職活動エントリーシート書き方のコツ! 学習支援塾ビーンズが教える6つのポイントとは
「何を書けばいいかわからない……」
「特技や自己PRに書けることがない……」
「そもそも志望動機が思いつかない……」
こんにちは。学習支援塾ビーンズ副代表の長澤です。
突然ですが「エントリーシート」はお好きですか?
このページにいきついたということは、エントリーシートについてお悩みだと思います。
ちなみに、僕はエントリーシートが大好きです。
正確にいうと生徒へエントリシート作成指導をする時がとても楽しいです。
なぜならエントリーシートの指導を通して、その生徒の好きなこと、今までの生きざま、魂の声(?)をエントリーシートに書き表すことができるからです。
そして、エントリーシート作成を通じて、生徒が生徒自身についてより深く知ることができるからです。
まずは自己紹介を……
長澤啓(Nagasawa kei)
学年ビリから二浪し東京大学へ入学。ビーンズの活動が楽しすぎ、留年。経済学部経営学科卒
ビーンズが積み上げてきたノウハウを「ビーンズメソッド」として文字化し、より洗練するのがメインのお仕事。さらに、親との衝突が絶えなかった自身の経験を活かし、保護者とのコミュニケーションにも注力。保護者さまと月100件以上やりとりをしながら、ビーンズ流の保護者さまサポートを拡充中。最近は副代表として、講師の採用育成プランの策定・総務(経理)・経営企画までマルチにこなす。趣味はビールを飲みながら出汁巻き卵をつくること。
■インタビュー/詳しい自己紹介
学校の勉強についていけなかった僕が東大に合格するまでと親と対立した日々について
さて、大学生の就職活動では、ほとんどの場合、履歴書を含む「エントリーシート」による書類選考が必須となっています。
学習支援塾ビーンズに就職活動について相談にくる学生の100%全員がエントリーシートを書くのに苦労、いや、書くことにアレルギーをおこしています。
今回の記事では、学習支援塾ビーンズで紹介しているエントリーシートを書く際のコツの内、誰にでもできて、なるべく即効性のたかいものを中心にまとめてお知らせします。
なお、この記事に書いたコツは、大学推薦入試(公募推薦や総合型選抜)にも応用可能なものばかりです。ぜひ参考にしてください。
それではいってみましょう!
学習支援塾ビーンズでは、就活からの入塾は受け入れておりません。就活サポートは大学入学前からサポートをしている生徒さんが希望すればおこなっています。
ビーンズの自己分析には、生徒との信頼関係構築が必要不可欠であり、それには時間がかかるからです。ご了承ください。
もくじ
ビーンズ「エントリーシートの書き方のコツ」
【ポイント1】
企業がどんな人物像を求めているかを洗い出す!
まず最初にやるべきことは、相手の情報を得ることです。いきなりエントリーシートを書こうとするのではなく、最低限、下記のことは先に調べるようにしましょう。
<最初に最低限調べること>
・企業のホームページを必ず読む
・企業の理想とする人物像を推測する
・分からない用語があったら必ず調べる
企業の情報を読んでいく時は、ただ見るのではなくて、「企業がどんな人材を欲しがっているのか」を具体的に想像しながら、情報を集めていきましょう。
特に採用ページに掲載されている人たちが語る話の中に、共通するフレーズや、似たようなストーリーがないかをチェックすることを忘れてはいけません。
自己PRや志望動機を考えていく際、「自分をどういう風にアピールしていけば良いのか」、具体的なイメージを進めていくことができるようになります。とくに、事業内容や採用情報などはしっかり見ておいてください。
また、分からない言葉は、必ず調べるようにしましょう。大体の場合、その業界で働く上で必要となる用語ですし、面接で質問される可能性もあります。知識を蓄えていくことも就活で大事なことです。
【ポイント2】
自己分析をして自分の好きなこと、強みを具体的に示す!
企業分析と並行して大事なことが、自己分析です。自分のことが分かっていない状態で、いくらアピールしようと思っても、ほとんどの場合、空回りしてしまいます。
まずは、これまでの人生を振り返ってみて、些細な内容でも良いので、とにかく「これやって楽しかったなぁ」という事柄をすべて思い出し、洗い出していきます。
ビーンズの自己分析では、「幼稚園から思い出す」をスローガンにしています。ものごころついた瞬間から思い出せるとよいでしょう。
<あれ、楽しかったなぁ……と書き出すべきこと一覧>
・自分が夢中になれたことを書きだす
これが基本です。たとえ賞状や優勝経験などがなくても、OKです
・自分が(楽しく)頑張ったなぁと思うこと全て
⇒趣味、勉強、部活、習いごとなどが該当します。たとえスゴイ結果でなくても一旦書き出してみます。
その中に、共通する要素がないか、共通する動作がないか、共通する感情(チームでやれて楽しかった、一人で黙々とがんばった時間に充実感をかんじた……etc)を考えてみます。
・人からホメられてうれしかったこと全て
⇒このとき「受賞歴がないと、ホメられたとは言わない」と考えるのは時間の無駄。
口頭レベルで褒められたことから、バーッと書き出していくのがコツです。
この「あれ、楽しかったなぁ……と書き出す」際のポイントが、「自分で自分の考えをすぐに否定しないこと」、です。
たとえばピアノが弾けた場合、「賞状を取ったこともないし……」と考えるのではなく、
例えば「友達のお祝いごとでピアノを弾いて、感謝してもらったことが嬉しかったなぁ」といったことを思い出して、記録していきます。
物事はなんでも言い方一つだったり、聞き手の受け取り方一つで印象がガラッと変わりますので、自分の成功体験は些細なことでも見逃さず、しっかり書き出すことが大切です。
もし、自分でうまく成功体験や長所を見つけられない人は、仲の良い人や、就活関連の相談窓口などで、他人と一緒に自己分析をしてみるのがおすすめ。自分では普通だと思っていたことが、じつは自分自身の長所だったことに気がつくかもしれません。
長所は自分が普通だと思う中にある
「特技や長所なんて持ってない・・・」と思いやすいタイプの人は、「自分が普通だと思っていること=特技や長所ではない」と認識しがちです。「こんなことは練習すれば誰だってできる/もっとうまいやつがたくさんいる」と思っていることは、その分野のことを経験したことがない人からすれば、「普通にすごいこと」です。
特技・長所がわからないという人は、まずは「自分が普通だと思っていること」から見つめ直してみましょう。賞状や優勝経験などがなくても、書けることは日常生活の中に隠れているかもしれません。
【ポイント3】
アピールしたいことはストーリー調で組み立てる!
自分のアピールしたいネタが見つかったら、今度は具体的なエピソードを盛り込んで、ストーリー調の構成に組み立てていきます。
この時のポイントが、「逆境⇒努力⇒成功」の順番で並べることです。
例)イベントを一つ成功させた時の「逆境⇒努力⇒成功のストーリー」
【逆境】
「私はもともと人見知りだったので、大学に入ってすぐのころは苦労しました」
↓
【努力】
「しかし、大学2年生の時に入ったボランティアサークルでは、自分の弱点を克服したいこともあり、渉外係を率先して務めて、さまざまな境遇の子どもたちや社会人と話すことができました。人見知りの性格もあり、最初は大変でしたが、色んな人と関わり、一緒に物事に取り組んでいくことで、少しずつ人との距離の取り方を学びました。」
↓
【成功】
「大学3年になった時には、それまでの経験を活かして、サークル以外の人たちも巻き込んだイベントを企画して、成功できました。この時の喜びは大学生活で一番の達成感でした。」
このように、自分のことをアピールする時は、ただ、「イベントを成功させました」と結論だけ言うのではなく、その前の逆境・努力のエピソードを盛り込むことで、よりアピール力を強めることができます。
(ストーリの構成ができていれば、「イベントを成功させた⇒もともとは人見知りだった⇒それまでにこれだけの努力をしたから成功できた」と、結果から話す方法もアリです。)
一点、注意としては、「自分が主張したいテーマ」に関係しないエピソードは「逆境⇒努力⇒成功のストーリー」から、大胆にカットすることです。
ストーリーを作ろうとすると、つい「全部の情報をいれなきゃ!」と話のボリュームが膨らみがち。「おいおい、三国志のマンガかよ……」という大長編になって、いったいどこが盛り上がるポイントなのか、分からないストーリーをこしらえる人が少なくありません。
伝えたいポイントを絞らないと、「この人は説明能力が弱いんだな」とマイナス評価を受けてしまいます。
ストーリーは一つのテーマに絞り、要点を抑えてコンパクトにまとめるようにしましょう。
【ポイント4】
自分と会社の目的が「同じ方向にある」とプレゼンする!
ストーリーを組み立てる際、「自分の目的と会社の目的が、同じ方向にある」といったニュアンスも含めてプレゼンできると、PR力はさらに強まります。
例)自分が海外旅行好きで、教育系の会社に入社したい場合
「私は海外旅行が好きです。色んな国や文化に触れることで、自分の知見の広がりを感じています。また、この経験は教育でも役立っており、たとえばアルバイトでやっていた塾講師の現場においては、子どもたちに世界の様々な文化や地理のことを話すことで、彼らの興味・関心を強く惹き出すことができました。御社の教育事業においては子どもたちを対象にした教育サービスも多く、自分のこういった経験が少しでも貢献できるのではないかと感じまして、応募させて頂きました。」
このように、自分と会社の目的を照らし合わせたストーリーでアピールできると、「だからこの人はうちの会社に入りたいんだな」と、より明確に伝わるようになります。自分の成長が、会社の目的につながることを、うまくアピールするようにしましょう。
ちなみに、これは志望動機だけに限らず、他の質問にも応用できるロジックです。たとえば面接などで、「入社後、どんなことを頑張りたいか」といった質問をされたら、「なぜそれを頑張る必要があるのか、なにから頑張るのか」などの答えをストーリー調にしつつ、自分と会社の目的を重ねて伝えられると、良い印象を与えられるかと思います。
こんな志望動機はNG!
就活をスタートしたての学生さんがエントリーシートに書きがちな志望動機が、こんな内容です。
「社風が良く、雰囲気が明るく、こんな素敵な職場で自分も働きたいと思いました」
これは一見明るい印象に見える志望動機です。
が、アルバイトの面接ならまだしも、就活においてはイマイチ。
なぜなら、
「社風が良いと感じたのはなぜ?」
「なぜ雰囲気が良いと感じた?」
「素敵な職場って、具体的には何が素敵なの?」
といったように、実に中身が薄い情報しかないためです。ビーンズでは上記のような志望動機を「誰にでもいえる究極の一般論」と呼んで戒めています。
このような「究極の一般論」を見た瞬間に、人事の社員さん(採用担当者)は、
・この学生は会社の具体的な情報を持っていない
・会社のことをよく調べていない。ゆえに、どこの会社にも同じ志望動機を書いて使いまわしている
・就活、および自己分析を真剣に取り組まなかったタイプ。自己分析がしっかりできていないゆえに、自社と相性がいいか本人も分かっていない
といったように、学生が企業調査の努力、自己分析を怠っていることをズバリ見抜きます。
(会社にもよりますが、ほとんどの人事の方は、毎年、たくさんの就活生を見ているプロです。ちゃんと就活に取り組んでいない人は、書類だけでも一発で見抜きます。)
自己分析や企業調査をせず、エントリーシートの志望動機を一筆書きで作成してしまうと、こういった最初の書類審査で落選してしまうかもしれませんので、きちんと事前に準備するようにしましょう。
【ポイント5】
文章は必ず下書きをして作成する!
ビーンズでは、エントリーシートにいきなり一筆書きをしてはいけない、と指導します。
なぜかといえば、いきなりエントリーシートに書きながら文章を完成させようとしても、これはとても難しいことだからです。とくに、文章が得意な人ならまだしも、これまで作文やレポートを苦手としてきたタイプの学生さんが、いきなりの第一筆だけで文章を読みやすく完成させることは、ほぼほぼできないことです。最悪の場合、書いては消して、書いては消して・・・を繰り返して、半日以上の時間が経過して、就活自体にウンザリしてしまうことにもなりかねません。
たとえば、業種や案件にもよりますが、プロの作家やライターさんであっても、文章を作成する時は「制作⇒校正⇒修正⇒再校正⇒修正⇒最終校正⇒完成」というように、必ず文章を校正する手順を踏んでいます。文章の完成とは、これくらい気を遣わないと難しいものだからです。よほど自信のある人でなければ、間違っても、いきなりエントリーシートに清書することは止めましょう。
ビーンズでは、エントリーシートの文章は、必ずパソコンなどで下書きして、完成原稿を先に準備しておき、エントリーシートに記入するのは、その清書きの時だけ、と指導しています。
【ポイント6】
共通する文章はストックしておく!
志望動機は企業によって書き分けないといけませんが、経歴・自己PR・強みや長所などの項目は、エントリーシート全般に共通して書けることです。
パソコンやスマホなどで、完成原稿を電子データとして保存しておけば、今後はエントリーシートを作成するたびに引用するだけでOKとなります。また、多くの会社を受けるのであれば、自己PRなどを、200文字用、300文字用など、文字数制限ごとに準備しておくと、さらに時短が見込めます。
ちなみに一番やってはいけないことが、「完成したエントリーシートのコピー(写し)をすることなく企業へ提出して、自分の完成原稿を失ってしまうこと」です。こうなると、またエントリーシートを作成する時に、文章作成のやり直しとなってしまいます。
提出したエントリーシートの記録は必ず保存しておくように徹底しましょう。
まとめ
エントリーシートで主に必要となることは、自己分析、企業調査、国語力、書類のスピーディな作成(要領の良さ)、の4点です。これらのポイントを参考に、ぜひ就活をスムーズに進めてもらえたらと思います!
<エントリーシートの書き方のコツ まとめ>
・企業調査と自己分析は必ずやる
・アピールしたいことは「逆境、努力、成功」のストーリーをつける
・会社が欲しい人物像を想像しながら書く
・ストーリーは1テーマに絞って書く
・エピソードは具体的に要点のみ書く
・テーマに関係しない話はカットする
・一筆書きはせず下書きをきちんとする
・完成したエントリーシートの文章は保存して使い回す
いかがでしたでしょうか。まずは上記のコツを実行するだけでも、かなりエントリーシート上級者に近づくのでないかなと。
皆さんのご健闘を祈ります!