子どもに有意義な学校見学をしてもらうために親ができること

学校見学は、受験の進路決めに必要なことですが、「面倒くさい……」などの理由で学校見学をしない学生も少なくありません。たとえ無理矢理に行かせても、校舎の外観や学校の様子などを遠目に見て、それだけで帰ってきてしまうことも考えられます。

では、こういう消極的な学生に有意義な学校見学をさせるためにはどうすれば良いのかというと「保護者さまが学校見学の段取りをしてしまうこと」が一つの方法となります。

以下、詳しく紹介させて頂きます。

学校見学が必要な理由

学校見学は勉強の動機づけ(ヤル気)に繋がる

まだ学校見学をしていない学生や、微妙な学校見学をした学生は、「学校見学=意味がない」と認識してしまうことがあります。

しかし、きちんと自分に合った学校見学をすると、少なからず魅力を感じ、「こういう学校へ行きたい! こういうセンパイになりたい!」という動機・内発性が生じて、勉強のエネルギーにも繋がっていきます。

そのため、お子さま自身がうまく学校見学できない時は、大人がサポートしてあげて、魅力的な学校見学をさせてあげることが大事です。(勉強にヤル気の出ていない学生ほど、早めに魅力的な学校見学をしておくべきです。)

学校見学を有意義にしてもらう方法

お子さまに魅力的な学校見学をしてもらうために大事なことが3つあります。

準備1:保護者さまが学校に前乗りする

こちらはできればの話になるのですが、理想をいうと、保護者さまだけで、一度前乗りしておくことが大事です。

なぜ前乗りが大事かというと、もし、あまり魅力的でない学校を見学して、たとえば先生の話が長すぎたり、イベントが何もなかったり……なんだか眠くなるだけの時間で終わってしまうと、お子さまの意欲が薄れてしまうためです。そうなると、お子さまが「もう学校見学なんて行っても無駄だよ」と思ってしまい、次からの学校見学に対して抵抗感を示すようになってしまいます。

そうならないためにも、学校見学の場所を選ぶ時は、お子さまが「学校見学、思ったよりも楽しかった。また(学校見学へ)行ってみたい!」と感じそうなところをリサーチしておくことが大事なのです。さしあたり、文化祭などは楽しいイベント盛りだくさんなので、最初の学校見学にはオススメです。(ただし、にぎやかな雰囲気が苦手な子もいますので、相性はよく考える必要があります。)

学校見学は年に複数回やっていることが多いですので、まずは保護者さまだけで行ってみて、「うちの子に雰囲気が合いそう」と思ったら、次回、一緒に行く計画を立てるようにしましょう。もし、どうしても前乗りが難しい場合は、インターネットのHPや、youtubeの映像などを見て、メディアを通してにはなりますが、雰囲気の触りだけでも知っておくのも大事です。

準備2:学校見学は親がスケジュールする。

いくつか学校見学の候補先が出てきたら、どの学校に行くかは、子どもと一緒に決めましょう。スケジュールなどは保護者さま主導で決めていって大丈夫です。そして、どの学校を見学するか決まったら、どういう風に見て回るか、事前にシミュレーションしておくと、当日にスムーズに行動ができます。

準備3:お子さまと在校生が話せるように場を作る

学校見学が有意義になるかどうか、一番のポイントは「お子さまと在校生が話せるかどうか」です。

なぜ、在校生と話すことが大事かと言うと、人が「本質的なヤル気」を持つようになるのは、やはり、「人 対 人」から得られる、感情や憧れだからです。

学校見学へ行き、「校舎が綺麗」、「運動場が広い」、「制服がオシャレ」とかの感動を得る子もいますが、それらに加えて、+αで、「センパイ(在校生)と話して楽しかった。学校の魅力を教えてもらった。自分も良いと思ったし、嬉しかった」という思い出があると、さらに動機が強まります。

基本的に、子どもは他人との出会いを通じてのほうが、心は動きやすいものです。在校生と話すという行動が一つあるかどうかで、その学校への印象・記憶も大きく変わるといっても過言ではないです。(もし、話しかけたセンパイが面白い人だったり、優しい人だったら、その学校に対しての安心感が生まれて、「この学校に進みたい!」という気持ちに繋がり、勉強へのモチベーションとなります。)

そのため、保護者さまには、在校生に話しかけるなどしてキッカケを作ってもらい、お子さまと在校生が少しでも話をできる場を意識的に設けてあげてください。もし、本人が親便りは恥ずかしい!といって、自分一人でやれそうであれば、させてみましょう。(そのほうがもっと良いことです。)

在校生に声をかける際は、以下のような手順でチャレンジしてみてもらえればと思います。

・保護者さまが在校生に声をかける

・愛想の良い学生かどうかを見ながら、話を弾ませていく

・ちょっと良い雰囲気になったら、お子さまを「おいでおいで」と呼ぶ

・「ちょっと話してごらん」といって、会話をさせていく(話題が詰まりそうな時は、お子さまが学校のことで気になっていそうなことを質問させるように導く。)

ビーンズでは、これを「ブリッジ」と呼んでいます。(お子さまと在校生の間を取り持って、両者にお話をさせること。)

そして、有意義な学校見学をするためには、この「ブリッジ」が欠かせませんので、ぜひ取り組んでみて欲しいと思います。

注意点

学校見学で気をつけて欲しいことは「お子さまとの相性」です。

賑やかな雰囲気が好きな子もいれば、落ち着いた雰囲気が好きな子もいます。必ずしも「ここの学校見学に行けば間違いない!」ということはなく、それぞれの子どもにとって、ベストな学校見学先は異なります。

たとえば、「早稲田のオープンキャンパス」は、バンカラな応援団だったり、すさまじいエネルギーを持った学生も多く、そこだけを見せてしまうと、活発な子にはウケが良いですが、内気な子だと萎縮してしまうこともあります。

しかし、早稲田大学には約5万人の学生がいますので、もちろん在籍しているのはバンカラな人たちだけではありません。文化的な取り組みや色んな研究をしているサークルがたくさんありますし、内向的なお子さまたちの大好きなサブカル(アニメや漫画)に詳しい人たちもたくさんいます。メジャーな分野から、とてもマイナーな分野まで、本当に色んな人たちが集まっています。

ですので、「事前の準備が大事」というわけです。とくに、早稲田のように大きい学校を見学する場合は、事前にある程度の調査・予測をしておいて、お子さまに合っていそうな場所を見せていくように、それとなくプランニングしておくことが大切なのです。

まとめ

有意義な学校見学をするためには、「事前に調査をして、お子さまに合いそうな学校を探し、保護者さまが段取りして、最後に必ず在校生と話す」という流れが大事です。また、もし実際に行ってみて、あまりお子さまが興味を示さなくても、気にせず、また次の学校見学の準備をすることが大事です。

お子さまが学校見学に興味・関心のない時(どう取り組んでいけばいいか分からない時)、保護者さまが動かない限り、残念ながらお子さま自身が自主的に動いてくれることは少ないです。普段の日常のこともあって、大変なことではありますが、お子さまの勉強のため、めげずに何度もトライしていってもらえればと思います!

参考

当塾ビーンズでは、特別授業の中で、生徒みんなで学校見学や文化祭に行ったりすることがあります。この時は、ビーンズの講師が引率のもと、先ほどの「ブリッジ」をして、塾生と在校生に必ず話をしてもらうように指導しています。(もちろん、いきなりの無茶ぶりはせず、在校生にどういうことを聞きたいか、などは事前に準備します。)

その時の様子をブログでもまとめていますので、ご興味のある方は、ぜひお読みください!

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