「中学生・高校生の我が子が不登校になったら見守るだけでいいのか」問題に対するビーンズの答え

先日、「不登校」や「進路に悩む」10代を持つ保護者の皆さん向けにオンラインで講演をしました。

テーマは、「不登校などの危機的状況=10代のクライシスに陥った我が子の見守り方」です。


本記事で、講演の内容をギュッとまとめましたので、ぜひ読んでみてください!

なお、今回の内容はショートバージョンです。

フルバージョンはこちらの有料note記事で動画つきで解説しておりますので、是非ご覧くださいませ。
(お子さまがビーンズに在籍している保護者さまへ:フルバージョンの内容について収録した動画は年始のメールで差し上げておりますので、購入しないでください。)

どっしり沈黙からのゆっくり行動:本当の「見守り」とは?

専門家もよく言う「見守ることが大事」という言葉。でも、実際に「見守る」とはどういうことなのでしょうか?

多くの保護者の方は「見守っているつもり」かもしれません。でも、実は無意識のうちに子どもを追い詰めてしまう「偽の見守り」をしていることがあるんです。

大切なのは、ただ見ているだけではなく、「どっしり沈黙し、ゆっくり行動する」こと。

この姿勢が、子どもにとって本当に安心できる環境を作るカギになります。

偽の見守り」とは?

偽の見守り……

ちょっと刺激的な言葉を使ってしまい申し訳ございません。

見守りっていうのが大事っていうことはビーンズだけでなく色んな専門家が申し上げているんですけど、

見守りかのように見えて、実は見守りじゃない態度っていうのがあるなと考えています。

その態度のことを僕らは「偽の見守り」っていうふうにお伝えをしております。

この偽の見守りをやっちゃうといろいろまずいことが起きますよっていう話なんですけども……

偽の見守りをやっちゃって、お子さんがさらに悪い状況にいっちゃうっていうことがちらほらあるかなっていうふうに思っています。

じゃあ、偽の見守りって具体的に何かって話ですよね。

偽の見守りには「ご機嫌うかがい」と「放置」の2つがあります。

1つ目は「ご機嫌うかがい」です。

「ご機嫌うかがい」のパターンを2つ挙げますね。

1つ目は子どもに過度に謝るパターンですね。

例えば、親子関係でちょっとした衝突が発生します。

そうすると、これはどんな保護者さんでもあると思うんですが、

「子どもには言わない方がいいことを言っちゃったーーー……」

みたいに、後からすごく後悔してしまう。

で、案の定、子どもも親の言葉にすごく傷ついているようだと。

そうすると……

保護者さんが焦っちゃって……

「お母さん、あなたのこと傷つけちゃったよね…… ごめんね……」

みたいな感じですごく動揺しながら謝る。

一番良くないのは、子どもの機嫌を直すためにあれやこれやと「物」を買い与えてしまう……

もう1つのパターンは、「放置」ですね。

「とにかく一切介入せずに見守るのがいいんだ」

と考えて、スマホとかゲームを無制限にやらせる。

それで、子どもの生活習慣がぐちゃぐちゃになっていたとしても、一切介入しません。

さらにマズいのは、外部の専門家に助けを求めることも含めて、何もせずに放っておくパターンです。

また、子どもにとってより良い状況を整える環境を整えるための情報収集を一切しないケースもあります。

「偽の見守り」によって起こること

さて……

こういった、「ご機嫌うかがい」「放置」はあんまり良くないとビーンズは考えています。

理由は2つあります。

一つ目の理由は、子どもが親に無理難題を押し付けるようになるリスクが高まるからです。

(今から怖い事例をお伝えするんですけれども、極端な例ですので過度に心配される必要はございません。)

私が不登校支援・保護者支援の現場にずっといて、実際に何度も見てきた例ですが……

一つ目は、高額なものを強くお願い(脅迫に近いパターンすらある)するパターンですね。

ひどいと、20~30万円するようなバッグを強くおねだりする。

高額なゲーム用PCをひたすらおねだりする。

そして、ちょっとでも親がしぶると、わーっと泣き叫び、暴れる。

これは高校生でもあります。

他には…… 親を召使のように使うパターンです。

例えば、
・ちょっとした外出も親に送り迎えを全部するように上から目線でお願いしてくる
・(これは本当に極端な例ですが)自分がちょっと使ったティッシュペーパーをゴミ箱に捨てるなんてことも全部親にやってもらう

親が以上のようなことをしてくれなかったら、泣き喚いて荒れる。

さらに、親が自分の意に沿わない発言をしてしまうと……

それが許せなくて、泣きながら親に対して

「謝って! お母さんお父さんのせいで私はこんな状況になったじゃないか!」

と泣き叫び続ける。

ちょっと話ずれるんですけど……

親御さんも「子どもをこんな状況に追い込んだのは自分の責任だ……」と罪の意識があるから、さっき申し上げた過度な謝罪(ご機嫌うかがい)をやってしまうこともあります。

それでさらに状況が悪化したりするんですけど……

あと、これも最悪な例ですけど、子どもが暴力的にもなったりしますね。

がっつり家庭内暴力っていうことじゃなくても、軽くパンチするとか蹴るとか、そういうことですね。

また、物を壊すとか、皿をたくさん割るとか、壁を殴るとか、そういうことをやってくる。

私も10代の頃にありましたけど(笑)

結果、家庭がさらにぐちゃぐちゃになって、結局、「絶対安心の場である家庭」が崩れてしまうんですね……

親御さんが良かれと思ってやってきたことが、悲しい結末に陥ってしまうということですね……

「どっしり沈黙からのゆっくり行動」とは

本当に子どもが安心できる環境とは、親が「ブレない存在」になることです。

たとえば、家の柱がぐらついていたら、不安で仕方ないですよね。

10代の子どもも同じで、親が「大丈夫かな……?」と焦ると、その不安が伝わってしまいます。

だからこそ、

  • 子どもが荒れたり、ギクッとするような発言をしても、即座に反応せずに数秒黙る
  • その際、見せかけ・やせ我慢でもいいのでなるべく動揺した雰囲気を出さない

という対応が大事です。

その上で、

  • ゆっくり言葉をかける
  • ゆっくり行動する

ということをできる範囲で実践しましょう。

多くの親御さんは「すぐに何かしなきゃ!」と即反応してしまいがちです。でも、焦って即反応してしまうことで逆に状況が悪化することの方が多いのも事実です……。

だからこそ、親がどっしり沈黙し、焦らずゆっくり行動することが重要なのです。


もっと詳しく知りたい方へ

今回お伝えしたことはあくまでショートバージョンです。

  • 「偽の見守り」の詳細とそのリスク
  • 「どっしり行動からのゆっくり行動」の具体的手順
  • 10代のクライシスに陥った子どもの親への深層ニーズ

といったことについては、こちらの有料note記事で動画つきで解説しておりますので、是非ご覧くださいませ。

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